マガジンワールド

196号:SHAKE KOJIMA

RESTAURANT
本誌で連載中の「ビオトーク」、アヒルストア齊藤輝彦さんは大学卒業後、設計事務所に勤めたことがあり、店の内装はDIYな部分も多いとか。料理家の渡辺康啓さんは以前、COMME des GARÇONSで働いていたときに、独特の美意識を学んだという。異業種で働いていた経験が、料理や空間、演出などに生かされる──
そんな料理人の店には、ほかにはないオリジナリティがあります。心躍らされる、アーティスティックなレストランを訪れました。
Photo: Kazuharu Igarashi Text&Edit : Yumiko Takayama
 
1: オーナーの1人の友人であるアートディレクターの森本千絵さんがデザインした行灯。2: 三線の音が響き渡る、沖縄タウン内のめんそーれ大都市場内にある。3: 日本酒は東北のものを中心に通好みのラインナップ。4: 店主の小林雄一さん。〈mallbgolloic〉というシャツブランドを展開。5: 自然光のたっぷり入る店内。
1: オーナーの1人の友人であるアートディレクターの森本千絵さんがデザインした行灯。2: 三線の音が響き渡る、沖縄タウン内のめんそーれ大都市場内にある。3: 日本酒は東北のものを中心に通好みのラインナップ。4: 店主の小林雄一さん。〈mallbgolloic〉というシャツブランドを展開。5: 自然光のたっぷり入る店内。
 
デザイナーが手がける、ノスタルジー漂う名居酒屋
 
sub1
鮭の氷頭の酢漬け(¥550) ポテトサラダ(¥300) ハムカツ(¥450)
sub2
上しゃけ定食(¥1,550)
sub3
いくら丼(大)(¥1,300)


代田橋の沖縄タウンにある、鮭料理にこだわった居酒屋。この店のオーナーはCMディレクター、俳優、ファッションデザイナーの3人。飲みの席で盛り上がり、なぜか鮭専門店をつくることになったというから面白い。デザイナーの小林雄一さんが料理を担当、日本一うまい鮭を探しに北海道・釧路へ。出合ったのは脂ののった繊細な味わいの時鮭。看板メニューは鮭料理だが、ポテトサラダやハムカツ、こんにゃくの辛煮など居酒屋メニューも高水準、一品300円からと驚くほどリーズナブルだ。「二足のわらじがちょうどいい」と、硬派な白衣に蝶ネクタイがトレードマークの小林さん。デザインしたシャツのボタンを陶器作家に依頼したのが縁で、鮭用の平皿も焼いてもらったとか。デザイナーの美的センスが細部に生きた居酒屋は、常連になりたくなる心地よさがある。


しゃけ小島≫ 東京都杉並区和泉1-3-15 めんそーれ大都市場内 03-6240-8409 11:30〜14:00(水のみ)・18:00〜24:30、日17:00〜24:00 月