ニッポン美人化計画 Mission 38 : 黒髪&赤リップで潔さが光るヘア&メイク。くっきりした色使いに、パッと目を引くヒントが隠されています。
その人だけが持つ美しさをメイクのUDAさんが引き出す、そのプロセスに注目!
80 ’s〜90 ’sのモノトーンスタイルから
生まれた黒髪&赤リップ
「僕が最近注目しているのが、80 ’s〜90 ’sの〝カラス族〟や〝ハウスマヌカン〟のようなスピリットを感じる黒髪のショートヘア。周りに流されることなく、自分らしさを追求したスタイルです。声をかけた渡部さんは、大学でアートを学ぶ人。感性の豊かさを目線の強さから感じる彼女なら、そんな主張のあるエッセンスによって、さらに魅力が引き立つ気がしました」(UDAさん)
ハイトーンの髪色は真っ黒にカラーリング。カラー剤は、黒がより黒く見えるブルーブラック。ナチュラルにならずに、色だけでモード感のあるエッジが出せる。
メイクは、肌づくりから。素肌を整えつつも、何もつけていないような雰囲気に仕立てるべくパウダー(2)1品を使用。ブラシで顔全体をさーっとなでるようにかける。
「リップは、暗めの赤(3)。輪郭を小さく取ると神経質に見えがちなので、唇よりも気持ち大きめにラインを取って内側を塗りつぶします。眉は、きりっとした目元と前髪とのバランスを考えて、短めでまっすぐの四角いフォルムに。パウダー(5)で眉頭の上と、眉の中央あたりにある毛並みが重なる部分を中心に描き足し、全体をしっかり地肌にぼかし込みます」(UDAさん)
最後は、ストイックになりすぎないための甘さをプラス。アイライナー(4)は、やわらかなブラウンをセレクト。目のフレームに沿って目尻の端まで下げきり、そのまますっと横にのばす。ネイルは、撮影当日に渡部さんがつけていたペディキュアと同じダークレッド(1)を塗った。
コントラストの強さで存在感を
白い肌、黒い髪、赤い唇。出来上がったヘアメイクは、パーツひとつひとつがくっきり冴えている。
「街を歩いていると、明るいヘアカラーに、やさしい色合いのメイクを合わせた、淡いトーンの人が大多数。そんななかで、コントラストの利いたメイクは、俄然、人目を引くと思います」(UDAさん)
渡部遥奈さん(学生)
「真っ黒の髪に
深紅の口紅をつけた
自分の意志がある女性―。
そんなヴィジュアルに
リンクしたのが彼女。独創的なスタイルでも
自分らしさが埋もれない
凛とした佇まい。何かを強く訴えかける
上向きの眼差しで
街の中でも
際立っていました」─UDAさん
メイクアップ: UDAさん
UDA≫ メイクアップアーティスト。本誌をはじめとしたファッションやビューティページのほか、舞台のメイクプロデュースも手がける。緻密な理論とメイクの常識を覆すオリジナルのテクニックにも注目が。本企画では、街でのモデルハントから、ヴィジュアル全般のディレクションまでを担当。