第75回 サトウエミコ
全国の「おべんとさん」にもっと密着、 お弁当まわりのあれやこれやを根ほり葉ほり尋ねてみます。ナルホドがいっぱい。
第75回
暮らし始めて身近になった
その土地の野菜や米を詰め込んで。
1年前、夫と息子2人の家族4人で、神奈川から山形に移住しました。大きなきっかけは、当時中学生だった長男のひきこもり。縁もゆかりもない土地に当初はふてくされていた彼も、憧れの自転車競技部がある高校の存在を知り猛勉強。この春から晴れてお弁当生活が始まりました。
必ず入れるのは、山形在来種の米と旬の野菜。酸味、甘味、塩味……の“五味”を取り入れて、スパイスも使います。今日の米は、酒米にも使われる亀の尾。水で戻した青黒という大豆を茹でて合わせ、葉っぱごと塩麹に一晩漬けたラディッシュを漬け物的にあしらいました。
サトウエミコ(料理人)
東京・池尻大橋で『ごはん屋 umui』を営んでいたが、家族とともに山形県新庄市に移住。今は主に、地元主催のマルシェで野菜料理を出品する。
※続きは[クウネル]73号のP84~85でお楽しみいただけます。