マガジンワールド

第15回 おはよう函館

郷土料理の旅

第15回
おはよう函館

朝ごはんは
いかの刺し身。

宵の口に、いかの刺し身で冷酒を一杯。思わずハァーとため息がもれてしまいますね。でも、ここ北海道・函館では、いかの刺し身は晩酌の肴ではなく、朝ごはんのおかずなのです。前日の午後に出発した漁船が夜を徹して釣りあげたいかは、生け簀に入れられ早朝の港に水揚げされて、ぴんぴんと活きがいいままに朝の食卓へ。手早くさばいた、透明でこりこりの刺し身に、道産子の咽喉がごくりと鳴ります。

写真…長島有里枝

とにかく真いかの刺し身にとっていちばん大切なのは鮮度を保つこと。だから、生きたまま港に運ばれた真いかを新鮮なうちに朝ごはんで食べる幸せは、食べ頃の真いかが群れをなして集まる、函館などの港に暮らす人々だけが味わえるものだ。


※いかの刺し身は[クウネル]39号 P34〜39で詳しくご紹介しています!

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