新しい音楽体験で、大人の日常にクラシックを根づかせたい。
あなたに伝えたい (338)
新しい音楽体験で、大人の日常にクラシックを根づかせたい。
米村智裕さん
よねむら・ともひろ カナデア代表
撮影・岩本慶三 文・及川夕子
「我々のライブは、伝統的なクラシックコンサートとはひと味違います。ドレスコードはなし。参加者はお茶とスイーツを楽しみ、演奏家本人の楽曲解説を聞いたりしながらクラシックの生演奏を聴く。演奏家との距離感の近さも醍醐味の一つですね」
カナデア(「奏でる」から命名)は、東京藝術大学出身の若手集団が立ち上げたコミュニティブランド。代表の米村智裕さんは同大声楽科を卒業後、音楽の道には進まずに経営学を学んだ。
「いずれクラシック音楽の裾野を広げる活動をしたいと考えていました。それには、経営の力も必要と考えたからです。堅苦しい音楽というイメージを変えつつ、アーティストの活躍の場も確保したいと思い、カナデアをスタートさせたんです」
まず手がけたのは、リスナーとアーティストが一緒になって音楽を楽しむ空間づくり。サロンライブを中心に活動し、ウェブメディアでは、マガジンやラジオの生放送番組などを通じて、音楽の魅力をやわらかく伝えることを心がけている。
「単に音楽を聴かせるのではなく、人と人をつなぎ、新しい音楽体験をメンバーとともに創り上げていくのがカナデア流です。リスナー自身がライブを企画したり、演奏に加わったりしてもいい。これが日本のクラシック文化だと誇れるような、大人の娯楽へと成長させていきたいですね」
問い合わせ・カナデア http://www.kanadea.jp/(メンバー登録はこちら) http://media.kanadea.jp