マガジンワールド

第2回 悩める雨の日


ペリカン戸田の遠い夜明け

ペリカン戸田の遠い夜明け sun
クウネル編集部の戸田史です。「いちおう最年少ですが、三十路半ばです」と自己紹介し続けて幾歳月。三十路半ばずいぶん前に卒業したけれど、最年少編集部員からはなかなか卒業できません。ここでは、編集部で(主に)夜な夜な起こる、ヘンな出来事やちょっといい話などをご紹介していきたいと思います。
 

第2回
悩める雨の日

梅雨がやってきました。この時期、ペリカンの悩みごとといえば、自宅のベランダで育てている植物のこと。

ゴーヤにインゲン、ピーマン、パセリ、香菜、ラディッシュ、山椒、(食い意地がはっているので、ほとんどが食べられるもの)今日の朝、はやばやと開花してしまったロシアひまわり、それとは対照的にのんびり育っている朝顔など。雨が降れば水やりしなくていいから楽!

なんてことは残念ながらなくて、しとしと雨が続くと、根ぐされしないかしら、湿気で蒸れないかしら、風通しは大丈夫かしら、虫は…などと心配は尽きないのです。そんな三十路ベランダ園芸派のペリカン、とうとう編集部の緑化計画に着手しました。きっかけは編集部の引っ越し。

新しいクウネル編集部、狭いスペースながらもベランダ付きで窓が多く、日当たりもなかなか良い。お天気の日は、窓を開け放しています。そして仕事の合間にベランダを見やるそのたびに、ああ、ここでも何か育てたい、むずむずと、そう思っていたのです。記念すべき第1弾は、ささやかに2株の朝顔。

夜になると、窓辺で焚く蚊取り線香(網戸が付いていないもので)の匂いに懐かしさを覚えつつ、ひょろりとしたちいさな朝顔とサッカーのテレビ中継を交互に眺めながら、ビールを一杯ひっかけたいのをぐっとこらえています。(これでもいちおう仕事場ですからね)伸びてきた蔓を絡ませるための竹棒も設置完了。

雨が降ったら、はね返りで苗が弱らないように配置に気をつけなくちゃ。こまめに受け皿を外して雨水が貯まらないようにしないとなぁ…。あらら、また悩みが増えちゃった。でも何だか、楽しい悩みごと。はやく夏が来て、きれいな朝顔が咲きますように。