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第28回 麻婆豆腐


ペリカン戸田の遠い夜明け

ペリカン戸田の遠い夜明け sun
クウネル編集部の戸田史です。「いちおう最年少ですが、三十路半ばです」と自己紹介し続けて幾歳月。三十路半ばずいぶん前に卒業したけれど、最年少編集部員からはなかなか卒業できません。ここでは、編集部で(主に)夜な夜な起こる、ヘンな出来事やちょっといい話などをご紹介していきたいと思います。
 

第28回
麻婆豆腐

夜な夜な編集長の腹鼓がこだまする、いつもの時期がやってきました(ペリカン第1回参照)。ペリカン、ただいま次号の原稿書きをしています。取材を終え、ページのデザインもできあがって、家にこもって、「いざ!」というとき。

あれも書きたい、これも書きたい、と頭がぐるぐるしてくることがあります。マズいぞ、締め切りはもうすぐそこまでやってきているのに! 焦る、焦る。そういうとき、ペリカンは無性に麻婆豆腐が作りたくなります。タマネギやらセロリやらあり合わせの香味野菜を刻む。長ネギ、生姜、にんにくも刻む。

真っ赤になるまで豆板醤を炒め、続いてひき肉。自家製味噌を加えて、水切りした豆腐を加えて……と作業は続く。無心にひたすら野菜を刻むことで、気持ちが落ち着いてくるみたいなのです。

それならほかの料理でもいいのだけれど(例えば好物の餃子とか)、締め切り前ゆえ、短時間でできあがる麻婆豆腐がちょうどいいみたい。山椒もたっぷりのピリ辛だから、食べれば気持ちもシャキッとする。「そんな暇あったら原稿書きなさい!ぽん!」あらら、腹鼓編集長がどこかでお腹をたたいているような気が……。少々お待ちを。もうすぐ書き終わりますゆえ。