第3回 スルメ祭り
ペリカン戸田の遠い夜明け
第3回
スルメ祭り
ちょっと前の、とある夜のこと。ペリカンはドキドキしていました。ふだんはせいぜい3、4人しかいないちいさな編集部が、前代未聞の人口密度を記録した。1平方メートルに4人くらいはいたと思う。それはそれは、ものすごい熱気。天井に吊るされたスルメをかたどった紙飾りが、窓から入ってくる夜風にはためいている。
クウネルのアートディレクションをしているアリヤマデザインストアの面々や、高橋みどりさんや高山なおみさん、岡尾美代子さんに川内倫子さん、ムッシュマドロスにポルカ嬢。(書ききれない!)
日頃お世話になっているカメラマンやライターさんなど総勢40人以上がひしめき合い、ある人がやってくる瞬間を、今か今かと待ち構えていた。その人とは、腹鼓でおなじみ?の編集長。今宵はサプライズ誕生会。
スタッフのみんなとペリカンは、この日のためにこっそりと準備を整えていたのです。もうすぐ、何も知らない編集長が、トコトコと編集部に帰ってくるはずなのです。ああ、うまくいくのでしょうか・・・。
編集長の好物にちなんで、スルメづくしの料理 (ともすけ弁当の三好朋子さんが作ってくれた)スルメの着ぐるみ(イラストレーターのワタナベケンイチさん作成)
オレさまこと有山達也さんはちょいモテオヤジ風の黒のエロスーツに着替え、マドロスこと長野陽一さんと画家の池田学さんは、編集長の定番服でコスプレ。(ボーダーシャツにネッカチーフ、背中にリュック)松長絵菜ちゃんは、素敵なバースデーケーキを作ってきてくれました。
準備万端整って、いよいよオカドン編集長が、編集部のそばの小道を歩いてくるのを発見!みんなで息をひそめる。エレベーターの前には、スルメの着ぐるみとエロスーツが待ち構えている。エレベーターのドアが開く。
「うぎゃー!」オカドンの叫び声。サプライズは大成功!「うわー! なにこれー?」と叫び続けるオカドンとともに、この夜、てんやわんやのスルメ祭りが続いたのでした。