人のつながりが色濃く残る、下町・浅草で運試し。 From Editors No. 1144 フロム エディターズ 担当編集より
担当編集より
人のつながりが色濃く残る、
下町・浅草で運試し。
おみくじで「凶」って引いたことありますか?
僕はあります。しかも就活を控えた年、気合いを入れようと初詣に訪れた浅草寺で。これまでの人生で「凶」はこの1度きり。なんでこのタイミングで……と新年早々、人生の辛さを感じた正月でした。そんなこともあり、浅草のイメージは決して良いものではなかったことは言うまでもないでしょう。
しかし、本特集の取材を進めるに連れて感じたのは、街の人たちの連帯感の良さでした。ある洋食店での取材の際、次に取材するお店の話をすると「シェフのアイツによろしく言っといてねッ」と笑うオーナー。近所の合羽橋の道具を愛用するカフェ。近所の営業マンのため、ランチプレートを夕方まで残しておく喫茶店など。「人が生活する場所が地面に近いほど、横のつながりは増える気がする」とあるライターさんは語っていました。高いマンションやビルが建つことで、見える景色と引き換えに見えない“つながり”が減っていく。そんな現代の東京にありながら、横のつながりがしっかりと残る街、浅草。「この近くにいいお店ありませんか?」なんて人づてに巡るのも楽しみ方の一つかも。
そうそう、運試しは浅草寺以外にもできるんです。それが〈珈琲 天国〉。銅板で焼くホットケーキの味はもちろんのこと、運が良ければカップの底に「大吉」の文字が。あなたの強運を信じて訪れてみては。
(担当編集:高橋優人)