マガジンワールド

From Editors No. 1111フロム エディターズ 担当編集より

担当編集より

パフェは食べるエンターテインメントです。

昨年ぐらいから、かき氷に続いて、パフェがブームになりつつあるのを感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。その立役者ともいえるのが、パフェ評論家の斧屋さん。昨年3月に上梓した『東京パフェ学』では、東京近郊でいただけるパフェを圧倒的なボリュームで紹介しながら、文化的見地、または音楽やライブのように、時間とともに展開が変化していく“時間芸術”という観点から、パフェを考察されています。

斧屋さんが繰り返し強調されているのが、「パフェは食べ物ではなく、エンターテインメント」ということ。確かに“食後にいただく甘いもの”にしては、ビジュアルも内容も壮大で、明らかに重たく感じます。パフェは“パフェだけを味わうための気構えと気合い”を食べる人間に要求してきます。つまりパフェは、コース料理におけるデザートではないのはもちろんのこと、ひとつの料理、それすらも越えた、総合芸術の一つのジャンルなのかもしれません。

なんて書くといかにも大げさで堅苦しいようですが、そんなことはありません。斧屋さんは「良いパフェとは、“楽しい”パフェ」ともおっしゃっています。“楽しい”のなかにもちろん“美味しい”という要素は含まれていますが、必ずしも“美味しい”が第一に来なくてもOK。テーブルに運ばれてきた瞬間、笑顔になったり、思わず歓声を上げたり、写真に撮ってSNSにアップして、みんなと共有したくなったり。トータルで驚きや喜びがあれば、それは“良いパフェ”なのです。今回のHanakoは斧屋さんと一緒に、まず“美味しい”ことを大切にしながら、作り手の思いや愛情が伝わる“楽しいパフェ”を東京中から探しました。今度の週末、Hanakoを片手に、ひとパフェいかがですか?

(編集YH)


Hanako No. 1111

至上最高のパフェ2016

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