お菓子のこと。 nanuk & Premium
お菓子はいいなぁ。目の前にあるのに、なぜだか現実と空想のあいだにふわりと存在しているような佇まいがいい。ならばお菓子の家は、空想と現実のあいだに建っているとも言える。そうか、この世界は現実と空想の二つからできあがっているんだ。空想からうまれた現実もたくさんある。現実と思っていたことが実は、空想や虚像だったなんてこともある。ぼくらは案外「曖昧な世界」に生きているのかもしれない。だったら、いい空想でしあわせな現実をつくれたらいいのにな。
絵・文/水野 学
みずの・まなぶ/クリエイティブディレクター。〈good design company〉代表。創立20周年を記念した作品集『アイデア特別編集 good design company 1998−2018』(誠文堂新光社)発売中。