5月の神保町から私の夏はスタートしました。 From Editors No. 1161 フロム エディターズ 担当編集より
担当編集より
5月の神保町から
私の夏はスタートしました。
花見の誘い、金木犀の香り、吐く息の白さ……新しい季節の訪れを感じるものやことはたくさんありますが、冷やし中華もそのひとつではないでしょうか。神保町で打ち合わせを終えたある日のこと。駅に向かって歩き、どこともなく目を遣ると〈揚子江菜館〉の赤い建物が。店前に掲げられた料理写真を見ると同時にお腹が鳴り、迷う間もなく足は店内に向かっていました。席に着き、メニューを見ると「五色涼拌麺(ごもくひやしそば)」を発見。この日は“迷い”とは無縁です。すぐさまオーダーして出てきたのは、富士山のようなルックスの冷やし中華。7合目あたりに箸を入れて、勢いよくずるずるっと吸い込むと「夏だなぁ」と思わずにはいられません。ん? まだ5月の初めじゃないか。「冷やし中華はじめました」にはちょっと早いのでは……と、調べてみると〈揚子江菜館〉の冷やし中華は通年メニューだそうで。「五色涼拌麺」があれば私の“夏”のスイッチはいつでも入るような気がした神保町の昼下がりでした。今号では、冷やし中華はもちろんこと、うどん、そば、そうめん……など、ジャンルはさまざまに夏の麺を詰め込みました。いずれの1杯も、あなたの夏のスイッチ押しちゃいますよ、きっと。
(担当編集:阿部太一)