マガジンワールド

人が飛ぶだけが「気功」じゃありません!でも、飛ぶときは飛びます。 From Editors No.2046

From Editors
編集部リレー日誌

人が飛ぶだけが「気功」じゃありません!
でも、飛ぶときは飛びます。
今回の特集で私が担当したのは、呼吸と東洋の「気」の関係に迫る企画。皆さんは、「気」や「気功」というと何をイメージするでしょうか。取材前の私の頭に浮かんでいたのは、『燃えよドラゴン』のブルース・リー、『酔拳』のジャッキー・チェン、『カンフーハッスル』のチャウ・シンチ―…。

東洋の呼吸法といえば、最近ではマインドフルネスやヨガといった、呼吸を用いて自分の心を落ち着かせる手法が人気ですが、それと荒々しいイメージのカンフー、一体どんな繋がりが? と、興味津々で進めた取材。そこでわかったのは、気功が、呼吸をとても合理的に利用しているということ。

例えば腕を押し出す動作をするときは、吐く呼吸がしやすく、逆に引く動作のときは吸いやすい。というように、人間の体の動きと呼吸は密接に関係しています。これが気功の基本的な仕組みのひとつで、太極拳のような健康法としての気功では、体の動きをつけることで呼吸がしやすくなる、というのが重要なポイント。逆に、呼吸を意識することで体の動きをスムーズにしたり、効率よく力を出そうというのがカンフーのような東洋武術の考え方なんです。

そこまで分かると、やはり気になってくるのが冒頭のカンフー映画のシーン…。撮影の際、気功監修の鵜沼宏樹先生に、モデルを務めていただいた坪井保菜美さんとともにそのあたりを直撃すると、「では、ちょっとやってみましょうか」とのお返事。え~そんな簡単に飛んじゃうんですか?? と半信半疑の坪井さんと私。「では両足で踏ん張ってください。普通に押しても、びくともしませんよね?」「でも、こうすると…」と、身構えた私の体に触れる先生。フワッ。「?????」。先ほどまでの先生とは別人のように強い力で押され、何が起こったか分からないまま、気づけば体ごと2〜3m後ろに吹き飛ばされていました…。

先生曰く、相手に触れずに、気の作用で人を飛ばすには、条件が合わないと難しいが、触れれば飛ぶのはあたりまえのことだそう。う~ん、すごいぞ、気功。そこまで辿り着くのは難しいとしても、誰でも簡単に始められるのが気功の特長の一つ。まずは、誌面で紹介している気軽なプチ気功から、呼吸を変えるきっかけとして、ぜひ「気」に注目してみてください。(Y)


アンアン No. 2046

呼吸と体幹

591円 — 2017.03.22
試し読み購入定期購読 (27%OFF)
アンアン No. 2046 —『呼吸と体幹』

紙版

定期購読/バックナンバー

読み放題※ 記事の一部が掲載されない場合もあります。
  • buy-dmagazine
  • buy-rakuten-2024

詳しい購入方法は、各書店のサイトにてご確認ください。書店によって、この本を扱っていない場合があります。ご了承ください。