anan THIS WEEK’S ISSUE No.1953
THIS WEEK’S ISSUE
本は人生の長ーい友だち。
本にしかできないことがあります。
みなさんは読書、好きですか?
最近は若い人の本離れが問題(?)になることも多いようですね。
電車でも、待ち合わせでもスマホがあれば時間つぶしはできますし、本を持ち歩くという習慣も廃れつつあるのかもしれません。
ちなみに担当も「読書、大好きですよ!」と言うにはお粗末な本とのおつきあいです。ピースのおふたりを右と左に見たとしたら真ん中よりかなり綾部さんサイド、といったところ。(くわしくはカバーストーリーをお読みください!)
でもそんな担当にも夢中で本を読んだ時期があるんです。それは30歳手前でどえらい失恋をしたとき。とにかくツラくて悲しくて落ち込んで、そのことばっかり考えてしまう…なんとか気を紛らわしたい!
映画じゃダメでした。観てる時間はいいけど、終わったらまた逆戻り。マンガでは一冊読む時間が早すぎてなかなか没頭したままでいられない。どうすりゃいいんだ…!
そしてほとんど無意識にフラフラと書店に入り、気付けばそれまで読んだこともないような海外の分厚いサイコホラー小説やクライムノベル(…なんででしょうね、多分「自分よりツラい目にあってる人」の話に勇気づけられたかったのか? それとも現実からなるたけ遠いことを考えたかったのか?)を何冊も購入していました。そして海外小説特有の冒頭の登場人物説明にやや怯みつつ、いざ…。
長くなりましたが結論から言うとこれが最高のセラピーになったのです。数日かけて読み終えたときにはちょっとした旅行から帰ってきたくらいの気分転換ができていました。そうして何冊も読んでいるうちに、私の心も平穏を取り戻しました。
そう、読書というのは本当に独特。別世界と繋がる唯一無二のドアなんです。その濃密な行為ゆえに、調子がいいとき、楽しいとき、彼とうまくいってるときなんかはもしかしたらちょっと億劫で、敬遠してしまうかもしれません。でもちょっとだけ立ち止まりたいときや心が何かを探しているときには、本にしかできないことをしてくれるんです。
いつか読書を求める日のために、このananを保存版にしてほしい! と担当一同思ってます。(H)