From Editors No.2012
From Editors
編集部リレー日誌
やってみてわかったかも? 噂のマインドフルネスに挑戦。
銀座のオフィスビルで開かれた井上さんの講座では、まず、レーズンをひと粒配られました。そして触れて、匂いをかいでから口に入れ、じっくりと味わいます。目をつぶると甘みや酸味がふわっと浮かんできます。このレーズンひと粒に集中していることが、マインドフルネス状態なのだそうです(詳しいやり方は本誌にあります)。「ふだん職場でメールを見ながらブドウパンをかじっていたら、たとえ何十粒あってもレーズンの味なんて感じないでしょう?」と井上さん。たしかに。「ながら○○」って、一見効率が良いようで、集中力が削がれた状態で、感動をスルーしてしまっていることも多いんだ、と反省しました。
一方、山口さんの講座は、和風庭園の池に面した和室が会場。窓の外に向かって座り、夜の闇を前に瞑想に挑戦しました。踏切の音や車の音、そして雨の音やカエルの鳴き声…雑音が最初は気になっていたのが、自分の呼吸に集中しよう、としているうちに、あっという間に終了時間に。果たしてマインドフルネス状態だったのかはわからないのですが、30分近く経っていたと聞き、自分でも驚きました。
トレーニングを続けるうちに、いつでもマインドフルネス状態になれるようになり、例えば悪いことが起こったときにネガティブなことばかり妄想に妄想を重ねて…なんてこともなく、落ち着いて対処できるようになっていくのだとか。例えば仕事の失敗、恋愛トラブル…夜中にうじうじ考えて引きずるよりは、ずっと幸せですよね。
取材の時、マインドフルネスがよくわからない、という私たちに対してお二人が「JUST DO IT ですよ」、「まずは、やってみなはれ」と聞いたことのあるフレーズをおっしゃっていたのですが、まさに、という感じです。忙しくて自分の頭の回路がこんがらがってしまっているとき、5分でいいので呼吸に集中する時間を作れたら、何かが変わりそうですよ! (KN)