好きな人を前にすると、心は中学生。 From Editors No.2214
From Editors
編集部リレー日誌
好きな人を前にすると、心は中学生。
今年は、「これからどう生きていくのか」ということに直面させられる機会がとても多く感じます。そんななか、「ニューノーマル時代の文字メディアのススメ」を担当することに。
その中で、アイドルで作家でもある高山一実さんに「読書の魅力」についてのインタビューをさせていただきました。高山さんとは初対面の編集とライター。いらっしゃった瞬間、(「かわいい…」「あぁ、かわいいね」「えぇ、かわいいさ」)口に出さずともお互いの心の声が共鳴します。
高山さんの準備を待つ間、ウェイティングスペースで「高山さんの『トラペジウム』のここがおもしろかったよね」「あの描写がよかったよね」と話している私たちスタッフの様子をみて、マネージャーさんは笑いながら「直接伝えてあげてください」と。
撮影中も、ため息のように「かわいい」がこぼれだします。撮影後、衣装チェンジでメイクルームに入られた後で、「なんてかわいいんでしょう!」「心が吸い取られてしまう!」と口々に感想を言い合うスタッフたち…。その様子を見て、やはりマネージャーさんは「直接伝えてあげてくださいよ」と苦笑い。
その後のインタビューで、高山さんの読書歴や、執筆への真摯な姿勢に触れたら、完全に夢中になってしまった私たち。そのくせ、『トラペジウム』の感想をお話ししようとするともじもじ…。マネージャーさんはすっかり呆れていたことでしょう。
いい大人になっても、好きになったら、想いを伝えるときは中学生に戻ってしまうのだと実感した一日でした。そして、いくつになっても「かわいい」や「懸命な姿」に触れることは生きる活力です。(N)