From Editors No. 199 フロム エディターズ
THIS ISSUE
We Love STANDARD スタンダードが大好きです!
一昨年、昨年と好評だった、GINZAのスタンダード特集が再び帰ってきました! (先日もスタンダード特集は保存用、スクラップ用、観賞用に3冊買います、というプレスの方の話を聞いて感涙。ありがたすぎます)。かくいう私もついつい読み込んでしまうスタンダード特集、何がそんなに人をひきつけるのでしょう? たぶん、かたくなにそのスタイルを守り続け、でもときには時代の変化とともにアップデートもして、長い間、多くの人に愛されてきた歴史が生む、問答無用のオーラや存在感ではないでしょうか。どんな時代や環境にあっても、穏やかに自分を包みこみ、幸福感をくれる、愛しいものたちをたくさんご紹介します。
気になるラインナップはレースアップシューズ、白スニーカー、メガネ、キャップなどなど、このアイテムだけはゆずれない、そんな「こだわり派のマイスタンダード」から、もこもこ、ふわふわ、冬のあったか定番、そして、本誌AD平林奈緒美さんが選ぶ、雑貨や小物のスタンダードまで、もう素敵なものしか載ってない今月のGINZA、やっぱり永久保存版です!
COVER STORY
マイスタンダードの思い出 ~たとえばダッフルコートの場合。
中学1年生から大学卒業頃まで、毎年冬になると私のワードローブに登場するダッフルコートがありました。GLOVER ALL のメンズで、表地がグレー裏地は赤のチェック。当時それなりの価格がするもので、5歳離れた兄のために親が購入したのですが、理由は忘れたけれどなぜか兄はまったく袖を通すことなく、毎冬私のものに。すごく重たくて、あんまり暖かくない(1枚仕立てで大きいので意外と風を通す)それを気に入っていたのは、着ていると必ずだれかにほめられたからです。「それいいね、どこの?」と聞かれるたびに、まだ「スタンダード」なんて言葉も知らなかった私も「イギリスの老舗ブランドで…」などと得意気に語っていたものでした。お年頃になってからはボーイフレンドたちにも羨ましがられ、貸してあげたりもしたなあ…。とにかくやたら人気者の1着でした。だれもがなにか思い出を持ってる。マイスタンダードって、そういうことかも。
今月号のカバーは、そんな冬のスタンダード、ダッフルコートをおそろいで着た4人のガールズが目印です。しかも紫。晩秋のある晴れた朝の東京、気持ちのよい光の中で撮影しました。ダッフルコートを着て、原宿あたり風を切ってあるいてみたい。できればプラダの靴も欲しい。そんな時期になりましたね。