「いまこそ、段取りよりハプニング!」 Tarzan Editors No. 789 最新号より part 2
From Editors 最新号より part 2
「いまこそ、段取りよりハプニング!」
自宅で編集作業するようになって2か月ほど経ちますが、これが意外と性に合っていて編集部で仕事してた頃より自分比30%ぐらい能率アップしてる気がします。今ぼくを出社させるのは社会の損失といったら大袈裟ですけど、少なくとも会社の損失です。
リモートワーク初めてなのに戸惑いがないのは一体なぜか? 思い当たることが一つ……2000年4月から翌年3月まで1年間、育児休業して自宅作業してたからかも。あれから20年、カラダが覚えてるんですね。前回は育児で今回は仕事ですけど、世間と隔絶されてステイホームで作業する点は何も変わりません。トレーニングも同じです。
最低限の連絡を少数の人と取りつつ、黙々と家で単独行動します。巻頭の「総扉」6ページと、「栄養戦隊エイヨウジャー」4ページ、「きつ~い自宅トレ」10ページはそうやって己と向き合い孤独に作りました。編集者は最終的に孤独なのです。例外は、コンビニやスーパーで買えるもの中心に足でネタを集めて撮影した「タンパク質の含有量がわかるカタログ」6ページです。
そもそも撮影という行為が1か月ぶりだったので、チームワークというものを忘れかけていました。編集者があちこちで集めてきた山のようなタンパク質フードをカメラのOさんが撮影して、ライターのIさんが栄養成分表示をチェックして記録し、編集者がスマホで念のため表示の証拠写真を押さえる。単純な作業のようでも、3人で分担してると自分1人のイメージとは違った、さらにいいページが出来るんです。そうか、雑誌はこうやって作るのか……すっかり忘れてた。
よくも悪くも「栄養戦隊エイヨウジャー」なんか完全にぼく1人の世界ですが、「タンパク質カタログ」はスタッフと一緒にスリーピースのバンドのように、無駄をそぎ落として伝わるように構成したナンバーです。聴いてください。じゃなくてタンパク質摂取の参考にしてください。頭で考えるのもいいけど、足で探して手を動かすのもいいものです。「段取りよりハプニング!」といったのは『ツーハンマン』(約20年前のドラマ)ですが、通販のコーナーもあるのでお取り寄せの参考にしてください。