COVER STORY No.1964
COVER STORY
長谷川博己さんの、格好つけない格好よさ。
あるときは頼りなさげな若い父親。またあるときは、映画大好きぶっとび青年。そんな「役柄スイッチ」のON/OFFがはっきりしているイメージの、長谷川博己さん。撮影ではまた別のスイッチが入るのかも!? というミーハーな好奇心があったのですが、スタジオに入ってきた自然体の姿も、撮影用の衣裳でカメラの前に立っていても、決してキメようとしない良い意味でフラットな様子に驚きました。その無駄のないたたずまいが、コンクリートむきだしのスタジオに似合う事…!
インタビュー時も必要以上に多くは語らず、投げられた質問に的確に答える姿勢に漂う、デキる男の色香。順風満帆の俳優人生という世間の評判に対して「いろいろと苦労もしてきたんですけどね」と苦笑する姿からにじみ出る、大人としての経験値。やはり同世代男子とは違う…いや、他の年上男性ともそもそも圧倒的に何かが違ってました。だって、ザ・シンプルな紺のVネック姿(私服)があんなに恰好いい人、そうはいません…!
ちなみに、撮影日の4日前にananに配属となった新入社員の私ですが、初仕事はこの日の昼食手配。「男性スタッフが多いのでお肉もので」「蓋がプラスチックの弁当は避けたい」上司の挙げた条件を満たすお弁当をなんとか見つけ、スタジオで受け取ったときはほっとしました(立替用のお金が足りず上司に払ってもらうという凡ミスをしたものの)。 帰り際に長谷川さんが見せた、撮影中とはまた違う気さくな笑顔にきゅんとしつつ、初仕事を終えたささやかな達成感を味わったのでした。(M)