撮影してない料理の話 From Editors No.2129
From Editors
編集部リレー日誌
撮影してない料理の話
料理特集で楽しみにしているのは、撮影後の試食です。
どの料理もおいしいのは当たり前なのですが、それを舌の記憶に残して、記事に反映できるよう、しっかり味わいながらいただきます。
さて、今回、飛田和緒さんとご一緒して鍋料理のページを担当しました。
撮影が終わり、それぞれ温めなおし、一同で鍋をつつきはじめた時、まだキッチンにいらっしゃった飛田さん。
しばらくすると、なんとトレイに乗ったほかほかの塩むすびが出てきました。(小鍋仕立てだったので)鍋だけではもの足りなかろう、と撮影の合間にお米を炊き、手ずから握ってくださっていたのです。
ごはんはほろりと口の中で崩れ、噛むほどに甘みが感じられ…ごはんの硬さも塩のかげんもちょうどよく、何個でも入りそうなおいしさ、スタッフみんなの手が伸びて、みるみるうちに減っていきました。
思わぬお楽しみもいただけた撮影。ふっくら塩むすびも、いつかレシピを教わって誌面で紹介できないものか、とお腹をさすりつつ帰路につきました。(N)