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取材を通じて、自分なりの「色香」を纏いたいと思うように。 From Editors No.2226

From Editors
編集部リレー日誌

取材を通じて、自分なりの
「色香」を纏いたいと思うように。

anan2226号の特集は、「大人の色香の纏い方」。表紙を務めた松本まりかさんの姿、表情にドキドキすること間違いなしの一冊です。
ところで、そもそも色香の定義とは? 試しにiPhoneに内蔵されているスーパー大辞林で引いてみると「1. 色と香り 2. 男の心をそそるような、女のあでやかな容色」とのこと。と、ここで一つの疑問が浮かびます。色香とは、必ず男性の心をそそるものなのでしょうか。
私が担当した「超私的!色香漂う大人の女性♡」は、7名へのインタビューと1編のスペシャルエッセイから、超私的な視点に基づく「色香」を解き明かしていく企画です。
五社英雄監督作品の登場人物に女子プロレス、スーパーモデル、往年の銀幕女優、ラジオパーソナリティ等々…。 それぞれの分野に精通した方々が、その魅力について存分に語ってくださいました。
内容が盛りだくさんなので、ぜひ最後までお読みいただきたいのですが(!)、そこには決して媚びて「男性の心をそそる」ことを目的としない、大人の女性たちの姿がありました。それはまさに十人十色で、カテゴライズできないほど。
「色香」の質も、それをキャッチする私たちも、時代の変化に合わせて少しずつアップデートしているのかもしれません。姿勢やしぐさ、発せられる言葉から滲み出る知性だったり、自分らしいファッションやメイクを通して放たれる自信だったりと。
本誌には、神崎恵さんや笹本恭平さんが指南する「大人の色香の纏い方講座」も掲載しています。この一冊から、今の時代の「色香」を感じてもらえたら嬉しいです。
取材するにあたり、五社英雄監督の作品『薄化粧』『吉原炎上』『肉体の門』を視聴しました。ジャケット写真が少々過激な雰囲気だったので、これまでなんとなく敬遠していましたが、これが食わず嫌いだったと判明! 愛する人のために全てを投げ出そうとする人や目的を果たすために強く生きようとする人、敵対していた者同士に生まれる友情…。どの女性も、瞳に強さが宿っていて「あ、色っぽい」と思わず頷いてしまうほどでした。特に、名取裕子さん。『吉原炎上』で演じていた女郎には初々しさを感じましたが、翌年公開された『肉体の門』ではシックなファッションに身を包み、タバコをふかし、最終的には復讐を遂げるのです! 良くも悪くも、現代は「若くあること」が求められています。そんな時代を生きる私たちが「大人の女性ってなんだろう?」と思い悩んだ時にヒントをくれるのは、もしかしたら昔の日本映画なのかもしれません。(HM)

anan 2226号:From Editors
取材ノート。みなさんのお話が面白く、終始聞き入ってしまった取材でした。


アンアン No. 2226

大人の色香の纏い方。/松本まりか

650円 — 2020.11.18
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アンアン No. 2226 —『大人の色香の纏い方。/松本まりか』

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