Tarzan Editors No. 630 フロム エディターズ
編集長かく語りき
仕事柄、いろいろな質問を受けるコトがあります。そのひとつが、「最近、マラソン大会や自転車のレースで、タイムが上がらない」。もちろんプロではなく、仕事で出会ったビジネスパーソンたち、多くが、まじめにスポーツに取り組んでいる40代です。レースのたびに自己ベストが更新できるのは、初心者の特権でもあります。でも、続けるうちに練習時間にも限界がくるし、仕事も真面目なので、練習の質を上げるのも難しく、何より、モチベーションの維持もキツくなってきます。彼ら彼女らは、タイムなんて問題ないくらい、カラダが引き締まっているのに……。そんな悩みを持つ方へは、次のような問いかけをします。「では、一番タイムが上がった時は、何をしましたか?」一番多い答えは、「筋トレなどの補強トレも、ちゃんとやってたかも」。効率的にカラダを鍛えようと思ったら、苦手なモノにこそ活路がある。そんな風に思える今日この頃です。
私も密かに、秋のレースに向け、補強トレを続けています。
最新号より
明日はどっちだ の巻
「今日のオレは、昨日までのオレの結果なんですよ」学生の頃、部活の後輩が言っていた言葉です。「だから、明日のオレが許せないようなことは、今日のオレはしないんです」とも。キャー! カッコイイ!!って、茶化してる場合じゃないですよ。今日のあなただって、昨日までのあなたの結果なんです。(完全に受け売り)。
なんだか最近、いつもだるいけど、夏のせいかな。あれ、前はこんなパス楽に取れたのに、昨日ちょっと飲み過ぎたからかな。ここのとこ、なんだか肩こりがひどくってさ、オレ働き過ぎかな。なんだかんだ言い訳をつけてごまかしているけれど、それ全部、これまでのあなたが「動かなすぎたせい」で、カラダの機能が落ちた結果なんですって言われたら、どうでしょう。言い返せます? 僕は言い返せません!(どーん)
我々の生きる現代社会はとっても便利。パソコンと向かい合えば地球の裏側とだってリアルタイムで会話できちゃうし、買い物だってネットショップでポチっとするだけ。人気の駅チカ物件に住んで、電車の空席をささっとゲット、会社に着いたら夕方まで座りっぱなし、土日は家でゴロゴロゴロ。その結果、「立ち上がる」「座る」「歩く」「階段の昇り降り」といった、人としての超基本的な行動すら満足にこなせない現状を招いてしまっているわけです。果たして、これが人類の進化なのか……。いや、そうではないはず。
まだ、引き返せるんです。元気いっぱいで若々しい、そんな明日のあなたを作るのは、今日のあなたなんです。ということで、簡単なものからちょっとハードなものまで、たくさんのトレーニングを今回の『ターザン』では紹介しています。これら全てが、人間の本来持っている動作/カラダの機能を取り戻すためのファンクショナルトレーニング。理論なんてあとあと。とりあえずカラダ動かして、カラダの変化を実感してくださいませ!
定例より
長編作家を悩ます、人気連載がとうとう最終章へ! の巻
約1年半続いた、堂場瞬一氏の定例「オトコノトリセツ」がとうとう次号をもって最終回を迎えることになりました。パチパチ。実は先日、スタッフ一同集まって打ち上げ会を催したのですが、堂場さん「近年で最も難儀した連載でした」と大告白! 長編の多い堂場さんですが、今回の連載は3000字程度、「この長さがもっとも書きにくい」とのこと。そして一遍一遍独立した読み切り形式。「オチをどうするか毎回かなり悩みましたよ」。そして1年半という連載期間は、堂場さんにとって最長記録ということで、いろんな意味でメモリアルな作品群となりました。そしてここからは、書籍部の担当Hさんにバトンタッチ、11月の書籍化目指して、新たにこの「トリセツ」は走り出します。どんな判型にするか、写真の扱いはどうするかなど、打ち上げ会でもいろんなアイデアが飛び出し、ますます楽しみな展開に。刑事小説とはまったく違う、新しい堂場瞬一の世界にぜひご期待ください!
編集部だより
熱が出るほど熱いエクササイズ、「クロスフィット」! の巻
フィットネスにも、流行がありますよね。確かに、「ただ走るだけ」とか「腹筋ひたすら」とかよりも、よりエンタメ色つけて、エクササイズって楽しい!って思えたほうが長続きするのもうなずけます。で、次なるブームの呼び声高いのが、「クロスフィット」です。『ターザン』でも何度か紹介したことがありますし、もう体験済みって読者の方もいらっしゃるのでは?「クロスフィット」、ん? 何? って方、詳しくはまぁ本誌をご覧いただくとして……、簡単に言うと、有酸素運動と無酸素運動をサーキット的にランダムに組み合わせたメニューをゲーム感覚でこなすというもの。求められた回数をこなせたタイムや、時間内にできる回数を測って自分の運動能力向上を目指したり、他の人と競ったり。筋トレを漠然とやるだけでは物足りないって方にはうってつけのエンタメ性です。でも、求められてるレベルが結構高くてかなりハード。監修してくださったトレーナーの石毛さんは、先日ソウルで開催されたアジア大会にも出られた方で、うきうきと楽しそうにメニューを組んでくださいました。みなさん、ぜひ挑戦してみてくださいね! かくいう担当の私、エアースクワット100回やって走りに行ったら、その日の午後から熱が出ました(笑)。まぁ、つまりそれくらい熱く新しく、トリコになっちゃうエクササイズってことです!
賢明な読者の皆様は、くれぐれもご自分のカラダと相談のうえで……。