Tarzan Editors No. 634 フロム エディターズ
編集長かく語りき
“筋トレ世界一”決定戦!
その模様を取材しに、ロスアンゼルスに行ってきました。大会の正式名称は「クロスフィット ゲームス 2013」。そう、本誌でも最近紹介する機会が増えた、あのクロスフィットの大会です。“クロスフィットって集団でやる、ジムトレでしょ?”という読者も多いかと。確かに、本誌で紹介してきたクロスフィットは、高強度で行うファンクショナルトレーニングに留まっていました。では、“クロスフィットで鍛えた能力を、試しに競ってみたら?”が、「ゲーム」。詳しくは最新号でレポートしてますが、マジで凄いっす。選手のみならず、会場に集まった観客まで、筋トレ祭り世界選手権。記者会見に集まった記者たちの半分は、女子も含めて、筋トレやってます体型。日本のメディアとして唯一招かれた本誌でしたが、来年に向け鍛えておかないと、メディアパスが出ないかも……。表彰台には上がらないものの、とりわけヤバい選手は、怪僧のようなルーカス・パーカーと、日系のタイソン・タカサキ。今後、注目でっせ。と、2泊4日の怒涛の取材、時差ボケになる間もない濃密な旅でした。
最新号より
さーて、今回の表紙は? の巻
「モデルをシルエットっぽく撮影して胃と腸を浮かび上がらせるとか……」「バットマンのロゴみたいに胃腸を記号化するとか」「お蝶夫人をもじった”胃腸婦人”が登場して……」「格闘技マンガの主人公に戦いながら『イチョー!』って言わせるとか……」……これ、今回の胃腸特集の表紙の相談中の会話。ええ、本当にあった会話です(ホントはもっとくだらない案もいっぱい出た)。
本誌の表紙は、編集長、副編集長、アートディレクターと現場担当があーでもない、こーでもないと意見を言いながら決めていくことが多いのですが、今回はなかなか決まらず。上記の様な話をしては、「……ちょっと、寝かせてまた話そうか」の繰り返し。現場担当の僕としては、なるべく早めに決めないとその後撮影するにしてもイラストなどにするにしてもその準備やら何やらあるのになーと思いつつ、ジリジリしていたわけです。
そんなある日、紙で作った人体模型のアート作品(今年の春頃ネットを中心に少し話題を呼んでいたみたいなんですが知りませんでした)をスタイリストさんが発見。Horst Kiechleさんというドイツのアーティストの作品で、これが、編集長以下みんなのハートを鷲掴み。早速作品の使用許可をもらうためにコンタクトを取ったところ、すんなりOKを頂くことができ、めでたく今回の表紙が出来上がったわけです。この、”Paper Torso”、表紙だけじゃなく中のページにもいろいろと登場してますので、ぜひぜひチェックしてみて下さいね。実は、彼のホームページからPDFをダウンロードすれば自力で作ることも出来るそう。おそろしく時間がかかると思いますが、ご自宅においておきたい方は、ぜひ。え、お前は作らないのかって……? よ、夜怖くてトイレに行けなさそうなのでやめときます!
定例より
壇蜜さん登場! スポーツする人ってどうですか? の巻
俳優さんにご登場いただき、日常や役の中でのカラダづくりについてお話を聞く定例の「Do You Tarzan?」。
今回は、いまテレビをつければ見ない日はないほど活躍中の壇蜜さんにご登場いただきました。スポーツジムで筋トレや有酸素運動をしてるイメージもないし、陰の努力は表に出さないタイプの方に思われました。
でも、「30歳を過ぎて際どい水着姿に耐えられるカラダを維持していらっしゃるんだから、絶対何かしてらっしゃるに違いない!」そう見込んで挑んだ取材でした。短時間に様々な媒体がやって来る取材が続くお疲れの中でも、ひとつひとつの質問に淀みなく答え、バラエティ番組でも見られる頭の回転の良さを発揮。ナイスボディキープの秘密も教えていただきましたので、そちらはぜひ、本誌でご覧くださいね。
さて、取材も後半に差し掛かった頃、ライター氏が聞きました。「スポーツする男性ってどう思いますか?」。『ターザン』の取材ですから、読者の多くはカラダづくりしてる人、または興味のある人。「ラブ」なひと言を期待しての質問だったのですが、答えは意外にも「苦手です」。曰く、「スポーツしてる人って、人として正円で欠けたところのないイメージ。その人の中で完結してて私の入る隙もなさそうなので、苦手です」。確かに、アスリート、戦う相手は常に自分か数字か敵という図式が多く、ハイレベルになればなるほど自分と向き合って完璧な形を目指す方が多そう。
異性として欠けた部分を埋めたいと考えるなら、その気持ちにもうなずけます。
壇蜜さんの人気の秘密は洞察力と、正直な気持ちを隠さずに話す姿勢なのかも、と思えた取材となりました。
編集部だより
フランスで自転車乗ってきました! の巻
実は7月7日にフランスで自転車レースに参加してきました。本場のレースは、日本ではちょっと味わえない貴重な体験をたくさんありました。
中でも思い出深いのが2つ。
まずは、彼らの物持ちの良さです。自転車というと日本人が乗っているのは結構ハイスペックモデルが多いのです。しかも発売されて1、2年ぐらいの。うわーかっこいいな。欲しいなと思う訳ですが、自転車のハイスペックなものになれば100万円オーバーです。おいそれとは手も出せず、僕は5年前に買ったものをメンテナンスしながら乗っています。
さて、本場ではどうだったか。もちろんハイスペックも見ました。でもそれ以上に年代物な自転車が多かったのです。でもブレーキ周り、チェーン、タイヤ、フレーム。何から何までピカピカです。大切に大切に乗っているのがひと目で明らかでした。
そして2つ目。大会に仮装した人や、クロスバイク、ミニベロといった自転車の人たちがいないことです。もうみんな本気。ロードで、レーシングな格好じゃないと痛い目をみるコースだということを重々承知した人たちなんでしょう。これもあまり日本では考えられない光景でした。
でも唯一日本が誇れるなと思ったこと。それは道路のキレイさ。単純に新しい道路が多くて、ガタガタしない。それだけですが、大いに誇れることだと思います。フランスでは坂の見にくいところにボコっと大きい穴があったり、コンクリがボコボコになっていたりと粗い場所が多くて、ひやっとしたり、腕がしびれたりした記憶があります。
さて、レースの詳しい内容は……。635号にレポートされているので、そちらをお楽しみにどうぞ!