Tarzan Editors No. 640 編集長かく語りき
Tarzan From Editors 編集長かく語りき
昨今は出版記念パーティも減っていますが、めでたい限りです。
多くの読者の皆さんは、「出版記念パーティなんて、行ったコトない」ですよね。
出版記念パーティの主催者は、著者だったり、出版社だったり様々で、招待される側も意外と同業者だったりします。
もちろん、その本を作るに当たって貢献した個人や団体の関係者も呼ばれますし、著者が超有名人であれば、知り合いのタレントさんが華を添えるコトもあります(もちろん、メディア露出を狙っての作戦です)。
複数の出版社から本を出すような方の場合は、各出版社の担当者が呼ばれたりもします。
この冬の三冊は、そこまで派手ではありませんが、個性豊かなラインナップでした。
一冊目『オトコのトリセツ』堂場瞬一
本誌に連載した、短編小説ともエッセイとも読める作品をまとめました。タイトルは担当編集者のアイデアから選ぶと言う堂場さんからの提案で、最初の担当編集Mといろいろ出した中から決まりました。名付け親の気分はなかなか嬉しいモノです。最新号の『ダ・ヴィンチ』でも紹介の小文を書きましたが、わがままな大人の男と、全ての賢い女性に読んでいただきたい一冊です。
二冊目『日本プロ野球ユニフォーム大図鑑』綱島理友
プロ野球のユニフォームを語らせたら日本イチ。という著者は、実は本誌OB。その昔、体育シリーズと称して、7年間にわたる連載をしていました。スポーツ選手の食事や、スポーツ公園の近くの不動産ルポ、そして様々なスポーツのユニフォームの着こなしを調べる企画。その時の野球のユニフォーム企画が元になって、『週刊ベースボール・マガジン』の超人気連載へと発展し、この本に至ります。出版記念パーティには、球団関係者も出席する盛り上がりようでした。
三冊目『史上最強の助っ人エディター』H・テラサキ
『Made in USA Catalog』を生み出し、『平凡パンチ』『POPEYE』『BRUTUS』などで活躍した伝説のフリーエディター寺崎央さんが亡くなられて1年。氏の傑作選と銘打った1冊が刊行されました。もちろん本誌の連載陣としても寺崎さんは辣腕を奮ってくれました。故人を偲ぶ出版記念パーティは、出版界の伝説の方々が大集合。大先輩たちの前で、私は小さくなっておりましたが、それはそれは素敵な晩でした。