Tarzan Editors No. 663 編集長かく語りき
Tarzan From Editors 編集長かく語りき
私のパリが、今、大変なコトに!
テュイルリー庭園が破壊され、街のあちこちで人が倒れ……。
いえいえ、映画の世界の話ではなく、現実の話です。
そう、たった220年ほど前の……。
今さら何って、ええ、文庫バージョンの佐藤賢一『小説・フランス革命』の第2期が順次刊行を開始したのです!
あまりに人間臭い小説の登場人物たちの迫力に、仕事も含め、全ての読みかけの本はストップしております。
電車に乗って本を開けば、あっという間に目的地駅に到着。
もう、月1回の刊行が、身もだえするほど待ち遠しくて堪りません。
告白しますれば、中学生の頃からのフランス革命ファン(ただの歴史好きですが)でした。
チューボーにとって清水の舞台から飛び降りる金額だったチケット代(1983年当時、確か8000円!)を払って観た、アベル・ガンス監督の超大作『ナポレオン』のリバイバル上映。
カーマイン・コッポラ(フランシス・フォード・コッポラのパパ)の指揮で聞くラ・マルセルイエーズ、若き革命指導者たちの死、巨大3面のスクリーンを軍馬と兵士が疾走し、1927年制作の無声モノクロ映画でしたが、昨日のように東京武道館上映の記憶が蘇ります。
そして、この1983年は、ポーランドとフランスの合作映画、アンジェ・ワイダ監督の『ダントン』も公開されております。
と、書きだすと止まらなくなります(笑)。
フランス革命も含めた歴史好きにとって、ある種の総集編とも言える『小説・フランス革命』。第14巻『ジャコバン派の独裁』が待ち遠しいぞ~~!
●『ターザン』編集長 大田原 透