Tarzan Editors No. 696 特集より
From Editors 特集より
BGMは『ガラスの部屋』 の巻
先日、道でばったり(といっても会社の近所)我が社のエグゼクティブと出くわしまして、よっ、と手をあげながら「おう、久しぶりだな!」と言われました。ん? 言われたとです? いや、言われました。
こんにちは、今号では「LOVE♡MORE」ページを担当しました、編集KHです。その撮影で夜の京浜地帯に行ってまいりました。夜の工場地帯を自転車で走ってみよう、という企画です。正直に、ここに告白させていただくならば、自分はほんの少し工場萌えです。鉄の気も少しあるかもしれません。ロリコンではないと思います。とにかく、見ていて飽きません。何が引きつけるのか? むき出しの配管、煙突、直線や曲線を重ねた幾何学模様の連なり、なんと無機質、それでいてどこか郷愁めいているような……。
花の美しさなどというものは存在しない、とはさる高名な先生のお言葉だそうですが、もしかしたら自分も工場や鉄に、そんなものは実際に存在しないはずの「懐かしさ」や「寂しさ」を見出しているのかもしれません。なんだ、萌えの正体はそういうことだったか。
ショッピングモールより商店街、大箱のレストランより個人経営の食堂、チェーンのコーヒーショップよりは喫茶店、電子より紙、なるほど確かに、確かに。ということで、ややおセンチになってしまった今日この頃ですが(てへっ)、特集ページのほうは熱めに作ってございますので、全国の自転車ファンの皆さま、ぜひ、ご一読を。
●担当:編集KH