「飼い主が本気になれば犬も本気になる。」 Tarzan Editors No. 750 最新号より part 2
From Editors 最新号より part 2
飼い主が本気になれば犬も本気になる。
犬も飼い主がフライングディスクを投げて「とってこい!」と初めて命じたら「え?」と感じるに違いないんです。「まじすか?」と。最初ぼくらも「犬とフィットネス」の特集を作るぞと編集長から聞いたときは「え?」と思いました。「まじすか?」と。
しかしフライングディスクを投げた飼い主が、みずから率先してディスクを追って走り、犬と競い合う姿勢を見せれば、そのうち犬のほうも「本気で遊ぶ気なんだな!」と悟ってディスクをキャッチしに行くようになります。誉めれば上達します。犬と一緒にスポーツを楽しむ神髄はそこにあると、取材を通して開眼しました。命じるのではなく共に楽しむこと。雑誌作りも同じ。編集長が本気で「犬とフィットネス」の特集を作るぞと決心してテーマを追って走りだすと、ぼくら現場も「本気で作る気なんだな!」と理解してネタを取りに行くようになります。
すると見えてくるんです。フライングディスクはもちろん、犬とアジリティ体験する場合も、犬とジョギングするときも、犬とトレランに出かけたりキャンプしたりサーフィンやSUPを楽しむのも、すべて飼い主が率先して犬と本気で遊ぼうとする気持ちが大切だと現場で見えてくるんです。どのアクティビティも飼い主が本気で犬とコミュニケーションとりながら楽しめば、犬のほうも実に楽しそう。相乗効果で犬も人もカラダを思いっきり動かして、自然にフィットネス効果も高まるのです。
こういうことを編集長は伝えたかったのか……「え?」とか「まじすか?」とか最初は首をかしげたけど、海へ山へ街へロケに出て犬と人の取材・撮影を重ねるにつれ、もちろんノウハウは必要だけど肝心なのは犬への愛情だなと、猫派のぼくも思いました。
●担当:サカタ