「人生について、幸せについて考えた、深ーい取材になりました。」 Tarzan Editors No. 803 最新号より part 2
From Editors 最新号より part 2
人生について、幸せについて考えた、深ーい取材になりました。
突然ですが、人生の全盛期って、いつだと思いますか。10代後半の思春期、自由を謳歌した20代、働き盛りの40代……。人によってさまざまな答えが挙がるかと思いますが、90代と答える人は稀なのではないでしょうか
今回、定例『ジャングルジム』にてインタビューしたのは、奥村正子さん、90歳。昨年行われた全日本ベンチプレス選手権で日本記録を達成した、発展途上のアスリートです。そう聞くと、「きっと若い頃からずっと選手をやってきたんでしょ?」と勘繰る方もいるかと思いますが、違います。なんとベンチプレスを始めたのは72歳! そこからのトップなわけです。年齢を重ねると、興味があることが見つかっても「もう歳だし今さら始めるのは……」と二の足を踏みがちですが、奥村さんを前にするとそんなこと言っていられないなと感じます。
さらに個人的に心に残ったのは、奥村さんの丁寧な暮らしぶり。茨城県のご自宅にお邪魔したのですが、きれいに手入れされた庭、きちんと整頓された部屋、キッチンに並ぶ自家製の調味料……。何かと理由を付けて妥協し続ける己の生活を省みてしまいました。そこへさりげなく出される甘い香りのキャラメルモカコーヒー。心に沁みます。
奥村さんにお会いして、「今が花盛り!」と常に思えるような人生を送りたい、と人生観が変わりました。決して“頑張り続けなければならない”という意味ではなく、“楽しみ続けたい“という意味でです。奥村さんのユニークでポジティブなコメントの数々は、是非本誌で味わってください!
● 編集:M