マガジンワールド

こぼれ話のほうが多い不倫ページ クロワッサン 編集部こぼれ話 No.964

From Editors 編集部こぼれ話

こぼれ話のほうが多い不倫ページ

夫について考える特集で不倫の担当になってから「不倫ジャーナリスト」と職場でおだてられ、石田純一さんから一般女性まで多くの不倫関係者に話を聞いて回りました。下取材を含めて会ってくれる方はいい人ばかり。不倫は人格者を育てるのかと思うほど、含蓄あるコメントが続々……書けない話も多いとはいえ、書ける話だけで充分に役立ちます。

チンパンジーは数十頭から百頭ぐらいの集団で行動して、メスが発情するとほとんど全部のオスと交尾します。メスが特定のオスとしか交尾しなければ子どもが生まれたとき他のオスが「自分の子じゃないから」と殺してしまうので、そうならないように全部のオスと交わっておく。不倫という価値観はそこにありません。では、現代の人間が不倫を叩く理由は?

不倫そのものは結婚制度ができたときから存在しているのに、昨今これだけ騒がれるのはスマホを持つ人が増えたから。撮らなければいいツーショットをわざわざ撮り、SNSで会話のやりとりを残す。いまさらスマホを持たない昔に戻れないとしたら、流出や炎上に対処する心構えは?

取材を進めながら週末に春画の鑑賞会に行ってみると、参加者が既婚の女性ばかり。浮世絵の性描写を見るのは不倫とはいえないけれど、みなさん性に関心が深く芸術を愛好する文化をお持ちでした。つい石田純一さんの、あの有名な言葉を思い出してしまう「不倫ジャーナリスト」でした。

 
964_kobore_img
これは参考文献の『不倫の歴史』です。恋愛から不倫が生まれたのではなく、不倫から恋愛が生まれたそうです。
 
(編集@sakatadayo)
クロワッサン No. 964

ともに歩む作法、捨てる作法。

509円 — 2017.12.25
試し読み購入定期購読 (33%OFF)
クロワッサン No. 964 —『ともに歩む作法、捨てる作法。』

紙版

定期購読/バックナンバー

読み放題※ 記事の一部が掲載されない場合もあります。
  • buy-dmagazine
  • buy-rakuten-2024

詳しい購入方法は、各書店のサイトにてご確認ください。書店によって、この本を扱っていない場合があります。ご了承ください。