女性ホルモン特別講座レポート『今すぐ始めよう、大豆でホルモンケア。』
女性ホルモン特別講座レポート『今すぐ始めよう、大豆でホルモンケア。』
今回は、女性ホルモン様作用を持つ大豆の効能、
上手な取り入れ方を、楽しみながら学びました!
第1部
大豆製品は1日2回、ソイ・ファーストで摂取を。
跡見学園女子大学 マネジメント学部 生活環境マネジメント学科 教授
「女性の体は、閉経を境に大きく変わります。エストロゲンの分泌が急減することで、血圧や肥満度が上昇し、骨粗鬆症や生活習慣病が起こりやすくなります。ただし、女性ホルモンと似たような働きをする成分を補うことで、症状の軽減が期待できます。女性の美と健康を支えてくれる大豆で、スローエイジングを目指しましょう」
大豆は大豆イソフラボン、たんぱく質など20種類以上の機能性成分、三大栄養素や食物繊維を含む、まさに「食べるサプリ」と言うべき食材。
「人が体内で作ることができない成分で、大豆に含まれないのはビタミンA、Cぐらい。大豆と色の濃い野菜と組み合わせることで栄養バランスがよくなります」
健康を保つ目安は、「1日2回、大豆食品を食べること。〝ソイ・ファースト〟がお勧めですね。食事の最初に食物繊維が豊富な大豆を摂ると、血糖値の急上昇や食べ過ぎを防げるんです」。
肌がつるつるの石渡さんが紹介したレシピ「8色納豆」には、感嘆の声も。
第2部
エクオールの機能を生かすには用量も大切です。
「大豆イソフラボンのうち、ダイゼインという成分が腸内細菌の働きによってエクオールになります。これが、女性ホルモンと似た働きをするのです」
このエクオールの女性ホルモンに似た作用は、近年の研究によって、ホットフラッシュや肩こりなど更年期症状の緩和、更年期女性の骨量の維持と肌のシワの改善の、3つのポイントに有効なこともわかってきました。
ただ、大豆食品を摂れば誰でもエクオールを作れるわけではありません。産生者かどうかは、尿検査でチェック可能。今回参加者から、10人を検査したところ、半数の5人が産生者と判明。
「産生できない人でも、エクオール含有食品を摂ることで補給できます」
上野さんは食品を研究する立場として、機能をうたった食品の選び方についてもアドバイス。
「機能性成分の含有量や安全性に関わる情報、製法などを確認の上、選んでいただきたいですね。安心して正しい量を摂ってはじめて、機能を生かせるのですから。大塚製薬では、1日10㎎のエクオール摂取を推奨しています」
大塚製薬 佐賀栄養製品研究所 研究員
第3部
エクオールは更年期はもちろん、その前後にも。
エクオールが作れなければ摂る方法があります。
第3部は、講師への質問タイム。
「大豆の代わりに枝豆でもいい?」という質問には、「枝豆は若い大豆。たんぱく質やイソフラボンは少ないので、もう1食は大豆を」と石渡さん。
「大豆を食べていればエクオール産生者になれますか?」という質問については、「産生者でも、体調の変化などで作れないことがあります。作れる、作れないにかかわらず、エクオール含有食品の活用をお勧めします」と上野さん。
エクオールは、長い大豆食文化の中で健康に貢献してきたと考えられており、更年期世代のみならず、更年期以降の健康維持のために摂るのもいいということです。
参加者の中には、エクオールを初めて知った人も多く、「エクオールで、更年期を無理なく過ごしたい」「ソイ・ファーストを実践します」など、前向きな声がたくさん出ていました。