From Editors 編集部こぼれ話
「金継ぎ」に挑戦してみませんか。
全工程を写真で追いました!
「住まいのこと、ここまでできる」特集で金継ぎ作家の堀道広さんに取材しました。金継ぎとは、欠けたり割れたりひびが入ってしまった陶磁器を漆で接着し、継ぎ目に金粉を蒔きつけて仕上げる修繕技法のことです。茶の湯文化が発展した室町時代に始まったといわれています。
堀さんは漆にまつわる仕事を20年以上してきた方です。いま都内3カ所と神奈川県・葉山町で金継ぎ教室「金継ぎ部」を主宰。どの教室も大盛況のようです。
堀さんに教えてもらったのは、ふだんづかいの器の修繕の仕方です。一緒に生きてきた器。思い出が染み込んでいる器。そんな器の繕い方をカラー2Pで細かく紹介しています。
初心者の方は漆継ぎで10日くらい、金継ぎで2週間くらいみたほうがいいですよ、と堀さん。私も東急ハンズで「金継ぎセット」を購入して、割れたごはん茶碗の修繕にトライしてみました。漆を乾かすのにはとにかく時間がかかります。そして金を蒔いていくときは、長時間、細心の注意を払わねばなりません。決して楽な作業ではないと思います。けれど、苦楽を共にしてきた器に新しい命を吹き込んであげられるのは自分しかいない。そう思うと、手間なことも手間とは思えなくなってくるから不思議です。いまはちょうど金が定着するのを待っているところです。どんなふうに仕上がるのかな。皆さんもぜひ、チャレンジしてみてください。
(編集CA)