第77回「うちの夫婦喧嘩の収め方」
第77回「うちの夫婦喧嘩の収め方」
結婚している夫婦はどのくらい夫婦喧嘩ってしてるもんだろうか? うちの夫婦はどうだろう? たまにします。そんなことを思ってる時に、ネットで見つけた記事。「夫婦喧嘩の原因 ベスト10」。これを見て自分達の夫婦を振り返ってみます。
1位は「言い方がキツい、言葉遣い」が原因だそうです。これはうちもあります。妻がね。「おい、ジジイ!」「ちゃんとしろよ」「バカヤロー」と内田裕也も顔負けの暴言を吐くこともよくあります。ただ、妻も仕事が忙しい時に、部屋が汚くなると妻のイライラが募り、本気で言葉遣い、というか語尾がキツくなります。
そして遠くからかなり大きなため息が聞こえてくる。ため息というのは自然にこぼれるものではない時もある。自分のガッカリを伝える為のため息。これを僕はため息ではなく「ダメ息」と呼んでいる。ダメ息が強くなり、語尾が荒くなるとね、これがあまりにキツくなると、気持ちが折れるんですよね。
こういう時、うちはどうするか? こういう時は悲しむ。「そういう言葉言われたら悲しくなっちゃうよ。辛くなっちゃうよ」と悲しむのです。想像して下さい。自分が怒って相手も怒ってくるとひくにひけなくなる。だから悲しむのです。すると、反省してくれます。これがうちの喧嘩の収め方の一つ。さあ、2位は「モノを片付けない」。これ、うちの妻がイライラする8割がこれですね。3位「帰宅時間を連絡してこない」。ちなみに8位は「生活時間の違い」ってのもあります。
去年、僕が、近所のバーにハマって家への帰りが連日遅くなった時があった。その時、妻の怒りが爆発しました。「行くのはいいけど、もうちょっと早く帰ってきてほしい」と。我慢していた妻。なぜ早く帰ってきてほしいか。やはり夫婦には話し合うことが大事。最近、何があったか? どんなおもしろいことがあったか? どんなことに腹が立ったか? 話し合うことを放棄すると、どんどん夫婦が〝ながら夫婦〞になっていく。お互いに興味がなくなっていく。多分、そうなるのは簡単だ。
だけど、妻は、その危機感を感じて注意した。爆発した。そう言ってくれてありがたかった。だってね、30分早く帰るだけで全然違う。でもね、男ってこれが出来ない。「付き合い」って言葉でごまかしちゃうんだよな〜。でも、この妻の怒り以降、時間を考えるようにしました。うちの喧嘩の収め方の一つ。この状態が進むとどうなるかをちゃんと話し合う。徹底的に。相手に具体的に危機感を与える。これです!
このランキングの中で注目したのが、「行きたい場所やしたいことが違う」。結婚した当初は、僕は映画や舞台が好きなので妻を連れて行くことが多かった。だけど、趣味が違うことが多い。舞台中、妻が寝てしまったりする。それを見て、僕がイラっとしたり。なんとなく映画、なんとなく舞台。こうして互いの趣味に付き合って、自分の趣味に合わなくておもしろくないとか言いにくかったりしますよね? 結婚しても、こういうこと言いにくい夫婦って多いと思う。けれどこういうことってボディブローで効いてくる。妻は僕にハッキリと言いました。「こういうことで小さなイライラが募るならば、一緒に行かないほうがいい!」と。
だからうちは決めました。僕は映画や舞台は基本一人で行く。どうしても一緒に見たいものだけ二人で行く。そうです。喧嘩にならないようにルールを作ることも大切。
こうやって、色んな喧嘩をしのいできている僕らですが、今までのパターンでは乗り切れないものもあるのです。
先日、久々にぶつかりました。きっかけは家に届いた贈り物。その贈り物、家に届いたら妻は他の場所に転送してほしかったらしい。妻が留守の時に僕がそれを受け取った。転送したいことは聞いてはいたが、具体的に住所とか聞いてない。だから受け取るしかなかった。妻が帰ってきて僕が受け取った荷物を見て、大きなため息。「転送したいって言ったじゃん」と。だけど、僕にだって言い分はある。
僕はこういう時に機嫌が悪くなったことをアピールする方法がある。自分の部屋に鍵をかけてしまう。僕が怒ったのを感じて、妻は「はい、怒った〜。怒りました〜」とバカにするような態度。腹が立ったまま、仕事に出た。今日こそは妻から謝ってくるだろうと謝罪メールを待つこと、30分、1時間、2時間、全然来ない。「なんだよ〜」と寂しくもなる僕。どうしよう。仲直りしたい。だけど直接謝るのイヤだ。そこで僕が取った方法。僕はこのことをブログに書いた。そしてブログで謝った「妻よ、ごめん」と。
なんとこのブログの記事がネットニュースになってしまい、それについて、ツイッターで「ブログでわざわざ書くことかよ」とディスってる人のツイートを見た。でも思ったよ。そのツイートをした人は結婚したことないやつだなって。結婚したらね、謝れないんだよ、直接。そんなもんなんだよ。謝るって難しいんだよ。
そのブログを書いて数時間後。妻から送って来た。「ごめんね」。ブログ謝罪。いいかもしれない。っていうか、先に謝るべきは妻なんだけどね。