「ブス恋♥初ディズニー。」 Vol.169
鈴木おさむエッセイ ブスの瞳に恋してる♥ 第169回「初ディズニー。」
うちも3歳過ぎてから! なんて話をしていたのですが、周りに2歳過ぎてから連れてく夫婦も増えてきました。
妻の妹夫婦にたまに笑福を預けて面倒見てもらってる時に、ディズニー映画のDVDをよく見せているらしく、そこで笑福がハマったのが、まさかのアナ雪。しかも曲。笑福は2歳頃から「ありのーままのー♪」と歌い出すようになりました。2歳の子供がありのままじゃなかったら困るだろと思いつつ。
で、そうやって笑福もディズニーにも興味を持ち出したので、特に僕がガマンならず、3歳を待たずして連れていきました。
当日は秋晴れのいい天気でした。平日だから空いてるだろうと思って行ったのですが、最近は学校の秋休みというのがあるらしく、その期間にはまったようで、かなり混んでました。
昔だったら、ディズニーランドに行ったら、何個アトラクションに乗ったかが満足度でしたが。息子と行くディズニーランドはすべて子供目線になるもんです。
キャラクターが近くに来ても、前なら主要キャラじゃなきゃテンション上がりませんでしたが、よくわからないリスっぽいキャラでも、笑福が喜べば親も喜ぶ。ただ園内を歩くだけでも、笑福が楽しそうに歩いていると楽しい。
トゥーンタウンという、小さな子供が特に遊べるエリアがありました。そこにコースターがあるのです。身長制限90センチなんですが、笑福は2歳3ヶ月にして、94センチもあるのです。なので、乗れることになりました。ただ、思ったよりコースターは激しく揺れます。妻が笑福の隣に乗ります。普段はリアクションのプロである妻ですが、コースターが走り出した途端、笑福を抱きしめしっかりガード。笑福はかなり怖かったようですが、怖くても泣かないし叫んだりしない。
途中、妻が番組で絶叫マシーンに乗った時と同じような顔をしたので、思わず笑ってしまいましたが、2歳3ヶ月には刺激が強かったようです。そのあとは、ミッキーのフィルハーモニーオーケストラを楽しみました。ここで笑福は3D眼鏡を初体験です。目の前から映像が飛び込んでくるだけでなく、前から水しぶきが上がったりするので、ここでも驚いていましたが、かなり楽しんでいる様子。2歳3ヶ月ですから、ほとんどが人生初体験になるのは当たり前ですが、ジェットコースターからの3Dはかなり驚いたはず。
そして、夕方まで楽しんだ後、これだけは乗りたいアトラクションがありました。それはプーさんのハニーハント。あのアトラクションは夫婦そろって大好きで、たまに、あのアトラクションをディスる人がいますが、本気で口論したくなる。そのハニーハント、ファストパスを取れなかったため、昼は80分待ち。が、夕方過ぎたら50分待ちだったのです。
50分だったら行くしかないと並びました。笑福はその時ベビーカーで寝ていたので、丁度起きるくらいに乗れる時間だろうと。
この日、僕たちは一個、後悔がありました。ベビーカーは持っていったのですが、抱っこひもは持っていかなかったのです。
アトラクションに並ぶ時はベビーカーを置いていかなきゃいけないんですよね。それを考えてなかった。
子供が元気なうちはまだいいんですが、寝てたら抱っこです。プーさんのハニーハントの並び始めから抱っこです。基本は僕。途中、妻に10分ほど代わってもらいましたが、妻も体の一部を痛めていたため、長くは持ちません。
僕は笑福を抱きながら、手すりに腰を置いたり、ごまかしごまかし頑張り続けました。30分超えたら、もう何も考えないようにしていました。こんな気持ち、中学のマラソン大会以来です。腰と腕がパンパンになりながらも、アトラクションが段々近づき。プーさんの乗り物が見えてきた時には、走ったこともない24時間マラソンランナーのような気持ちになり、頭の中にはサライが聞こえました。
笑福が目をさまし、やっとアトラクションに乗り、笑福が嬉しそうに「プーさん」と言った時には、嬉しい反面、腰と腕が破壊したんじゃないかと思うような気持ちになりました。
かわいいプーさんに手を振る体力もない。やはり。体鍛えなきゃいけないなとあらためて思ったディズニーランド。
人を笑顔にするためには、誰かの沢山の努力がいるのだと、身をもって感じた、夢の国。