From Editors 編集部こぼれ話
山歩きエクササイズ取材、山の天気は気まぐれでした。
写真家でもある星野さんは世界各地を旅して歩いていますが、こうした山登りは初めてとのこと。上に着るジャケットは乗馬コートでも可と芳須さんのOKをもらい、靴などほかの装備を東京・神保町で用意して、持ち物チェックリスト確認も学生時代の遠足以来という星野さん。
準備万端で当日を迎えたのですが、朝からの曇り空が小雨模様に。予備日はキープしているものの、決行か延期か実に悩むところでした。近場でビギナー向けのコースとはいえ、山は山です。道が濡れたりぬかるんだり、岩場が滑りやすくなったりと、悪天候によってリスクはぐんと高まります。どんな山のプロでも天候ばかりはどうにもなりません。とりあえず喫茶店に入り、コーヒーを飲みながら天気待ちをすることにしました。
ライターの酒井香代さんは先日取材した山岳映画『春を背負って』の話題、ここでも山の天候がキーとなります。またカメラマンの小林キユウさんは故郷の諏訪の思い出や趣味の養蜂の話、そして芳須さんは山岳トレイルで出会うヒルの話など、いろいろ雑談をしながら雨が上がるのを待ちました。
そうこうするうちに雨足が弱くなったのでお昼前に決行を決断。こういう決断も編集者としてはなかなかない局面なので、実は内心落ち着かないものがありました。途中でタクシーを呼んで引き換えすことができるポイントもありますからという芳須さんのアドバイスもあり、背中を押されるかっこうで取材チームはハイキングコースの向かいました。
取材結果はぜひ誌面でみていただければと思いますが、残念だったのははるか富士山や相模湾が見渡せる眺望を撮ることができなかったこと。でも、誌面には気持ちよい晴れ空の眺望写真が載っています。これは実はよく晴れた週末に編集長自ら山に登って撮ってきた写真なのでした。本当に天気に恵まれたら、心底行く気、登る気にさせる山歩きエクササイズです。
ぜひ皆さんも晴天を狙って初夏のイベント予定に「山歩き」や「ハイキング」を加えてみてはいかがですか?
眺望は残念ながら霞んでしまいましたが、雨に濡れることなく無事に大平山の頂上に到着。ささやかだけど気持ちよい達成感のなかで記念写真を撮りました。