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FOOD NEWS vol.30 chicoのお菓子な宝物。『レクレール・ドゥ・ジェニ』のエクレア

FOOD NEWS
  • RESTAURANT _ 犬養裕美子
  • GIFT _ 真野知子
  • SWEETS _ chico
  • NEW STANDARD _ 平野紗季子
vol.30
chicoのお菓子な宝物
『レクレール・ドゥ・ジェニ』のエクレア
上・アダンシェフのお気に入り、タタン¥540 このタタンを含め日本オリジナルは3種。中・キャラメル ブール サレ¥432 下・シトロン ユズ¥486(すべて税込み) エクレアは全12種ラインナップ。
上・アダンシェフのお気に入り、タタン¥540 このタタンを含め日本オリジナルは3種。中・キャラメル ブール サレ¥432 下・シトロン ユズ¥486(すべて税込み) エクレアは全12種ラインナップ。
 
エクレアはいつの間にこんなにスタイリッシュになったんだっけ。やっぱり思い浮かぶのは、2004年からの『フォション』のデザインエクレアの衝撃。モナリザの微笑む目元をプリントしたアートなエクレアあり、愛らしいミニサイズあり、さらには温めて食べる一本あり……おなじみのクラシカルなお菓子が違って見えた。その生みの親、クリストフ・アダン氏が、パリ・マレ地区にエクレア専門店を開いたのは2012年末のこと。フォション時代とはまた別のクリエイションを次々と、2年足らずで119種(!)のエクレアを発明してみせた。エクレアがソウルフードのパリっ子たちが押し寄せて、まもなくパリ6店舗目が生まれる勢い。そしてついに今秋、日本にもやってきた。

ブルターニュ・ゲランドの海塩、フルール ド セルを使った「キャラメル ブール サレ」をほおばると、とろけるキャラメルの濃密な甘さに、じんわり広がる塩気と旨味がなんとも心地いい。と思ったら、ふいに優しく「パチパチパチ」 !? 舌に何かがはじける感覚が軽やかで新しい(表面のチョコ粒の正体はパチパチキャンディだったのだ!)。デザインだけじゃない、ひと口に潜むこんな思いがけない仕掛けが、エクレアをもっと豊かに、おいしくしていく。

チコ スイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。
 
レクレール・ドゥ・ジェニ
東京都中央区日本橋2-4-1 日本橋高島屋B1 
☎03・3211・4111(代) 10:00~20:00 不定休(百貨店に準ずる)
※横浜高島屋にもオープン。
写真・清水奈緒 スタイリスト・中根美和子 構成・野村紀沙枝 文・chico