マガジンワールド

FOOD NEWS vol.70 chicoのお菓子な宝物。『RITUEL par Christophe Vasseur(リチュエル パー クリストフ・ヴァスール)』のエスカルゴ

FOOD NEWS
  • RESTAURANT _ 犬養裕美子
  • GIFT _ 真野知子
  • SWEETS _ chico
  • NEW STANDARD _ 平野紗季子
vol.74
chicoのお菓子な宝物
『RITUEL par Christophe Vasseur(リチュエル パー クリストフ・ヴァスール)』のエスカルゴ
「エスカルゴ」(ショコラ・バナーヌ、ショコラ・ピスターシュ各¥690、クリームチーズ・フリュイルージュ、日本限定のマングー・ヴァニーユ各¥790)。パリモチの食感を味わうには、手に入れたら早めに食べたい。(すべて税込み)
「エスカルゴ」(ショコラ・バナーヌ、ショコラ・ピスターシュ各¥690、クリームチーズ・フリュイルージュ、日本限定のマングー・ヴァニーユ各¥790)。パリモチの食感を味わうには、手に入れたら早めに食べたい。(すべて税込み)
 
朝食にオヤツにと、ヴィエノワズリー(日本でいう菓子パン)が身近なフランスにもない、ヴィエノワズリー専門店。しかもパリきっての人気ブーランジェリー、『デュ・パン・エ・デジデ』のクリストフ・ヴァスールさんが手がけたとあって、『リチュエル』はお菓子マニアもパン好きもざわつかせている。「今やヴィエノワズリーをきちんと手作りしている店はひと握り。失われつつある伝統をつないでいきたい」とクリストフさん。だから捏ね以外は全て手作り。丁寧な仕事が繰り広げられるガラス張りの厨房は、職人さんのステージみたいだ。長時間発酵の生地はバターを必要以上に入れなくても味わい深く、クロワッサンでもバターの香り一辺倒じゃないから、とびきりの食材(北海道の有機小麦「ハルキラリ」、千葉「大地牧場」の有機牛乳etc…)の旨味がじわじわくる。そんなクロワッサン生地にカスタードクリームと果物、ナッツ渦巻く「エスカルゴ」は店のアイコン。石床オーブンで焼いたクラストはパリッパリ! はじっこなんてはじけるようにくずれてしまう。なのに渦の中はもっちりで、そのコントラストはやみつきに。季節やひらめきを巻きこむクリエイションは無限で、ヴィエノワズリーの伝統をぐるぐる鮮やかに紡いでいく!
チコ スイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。
 
RITUEL par Christophe Vasseur

東京都目黒区自由が丘2-9-17-1F  ☎ 03・5731・8041 10:00~20:00(土・日・祝日9:30~) 無休


写真・清水奈緒 スタイリスト・中根美和子 文・chico