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FOOD NEWS vol.48 犬養裕美子の今日、どこで何、食べる? 『Pirouette(ピルエット)』の海と山の恵 ロングマカロニグラタン 春バージョン

FOOD NEWS
  • RESTAURANT _ 犬養裕美子
  • GIFT _ 真野知子
  • SWEETS _ chico
  • NEW STANDARD _ 平野紗季子
vol.48
犬養裕美子の今日、どこで何、食べる?
『Pirouette(ピルエット)』の海と山の恵 ロングマカロニグラタン 春バージョン
テーマは“懐かしさ”。オマールエビとチーズやハーブに覆われて見にくいけれど、その下にあるのがマッシュルームのぺーストを詰めたロングマカロニ。味の組み合わせは王道。昼、夜のコース(共に¥5,000)の前菜として、夜はアラカルト¥4,200も可能。3日前までに予約を。
テーマは“懐かしさ”。オマールエビとチーズやハーブに覆われて見にくいけれど、その下にあるのがマッシュルームのぺーストを詰めたロングマカロニ。味の組み合わせは王道。昼、夜のコース(共に¥5,000)の前菜として、夜はアラカルト¥4,200も可能。3日前までに予約を。
 
新ビジネス街として注目の虎ノ門ヒルズに昨秋オープンした『Pirouette』。パリで人気のエリック・トロション氏(M.O.F.=国家最優秀職人受賞。私が大好きなビストロ『Semilla(セミヤ)』も彼が手掛けた店)がアドバイザーだと聞き、期待いっぱいで伺った。そこでひと目で心奪われたのがロングマカロニだった。15㎝ほどのロングマカロニが整然と横たわり、まわりに葉野菜が飾られている。フレンチなのにパスタ、しかもイタリアンでは見たことのない、具を詰めるという細かい仕事。洋食でおなじみのマカロニグラタンとは違う、いい意味で期待を裏切るパスタ料理だった。惜しかったのは温度が中途半端で葉野菜もバランスが悪かった。そこで現場の小林直矢シェフにその点を聞くと「もちろんアツアツが基本なので温度に気をつけて、考え直します」。そして誕生したこの新レシピは小林シェフのオリジナル。「お客さまがマカロニ自体を懐かしいとおっしゃって、メニューになくてもオーダーされます」。今後はスペシャリテとして季節ごとに内容を変える予定とか。ちなみにこれは春の華やかさ、その下にはロングマカロニが隠れるように並んでいる。フランス流セクシーさって、この“チラリ”が肝なのね。
いぬかい・ゆみこ レストランジャーナリスト。東京を中心に、国内外の食文化、レストラン事情をレポート。
 
PirouettePirouette
東京都港区虎ノ門1-23-3 虎ノ門ヒルズ ガーデンハウス1F 
☎03・6206・6927 
ビストロ11:30~14:30LO、18:00~21:30LO(土・日・祝日17:30~21:00LO) 無休 
近郊の農家から届く野菜に、魚や肉、ワインや雑貨などもエピスリーで販売。
写真・清水奈緒 取材、文・犬養裕美子