マガジンワールド

FOOD NEWS vol.54 chicoのお菓子な宝物。『メゾン・ランドゥメンヌ トーキョー』のタルト・フィンヌ

FOOD NEWS
  • RESTAURANT _ 犬養裕美子
  • GIFT _ 真野知子
  • SWEETS _ chico
  • NEW STANDARD _ 平野紗季子
vol.54
chicoのお菓子な宝物
『メゾン・ランドゥメンヌ トーキョー』のタルト・フィンヌ
たっぷりの果物とアーモンドクリームを薄いパイに重ねた「タルト・フィンヌ」。今はミラベル、りんご、ポワール、アプリコットの4種。3サイズあり、1人用¥580、4~5人用¥1,900、6~8人用¥3,500。
たっぷりの果物とアーモンドクリームを薄いパイに重ねた「タルト・フィンヌ」。今はミラベル、りんご、ポワール、アプリコットの4種。3サイズあり、1人用¥580、4~5人用¥1,900、6~8人用¥3,500。
 
2006年にスタートし、わずか数年でパリに8店舗を構えた(さらに新店も予定!)『メゾン・ランドゥメンヌ』。パン職人の石川芳美さんとパティシエのロドルフ・ランドゥメンヌさん夫婦率いる、パリで今一番元気なブーランジェリーパティスリーが東京にやってきた。パンの香りわきたつ店内を進むと、ショーケースの上で果物どっさりの薄いパイが艶めいている。1番人気のお菓子、「タルト・フィンヌ」だ。「そもそものエスプリが、たくさん採れた果物をおばあちゃんがコンポートにしていて、それでタルトを焼いた、みたいなもの。果物をおいしく食べる昔ながらの知恵なんです。だからシンプルでフルーツたっぷり」とロドルフさん。素朴なタルトを『ピエール・エルメ』や『ルカ・カルトン』などの名店で培った、丁寧な仕事で焼き上げていく。生地は手間を惜しまず、フィユタージュ・アンベルセ(バターで生地を包み折りこむパイ)に。バター香るサクサクパイに、美しく並べた果物は花咲くよう。齧るとミラベルはとろり、りんごはくにゅしゃき。火の入った果物の濃密な旨味とどこか色っぽい口どけに、生地がそっとコクを添える。パティシエの仕事×おばあちゃんの知恵。この一枚にフランスのお菓子の幸せが詰まっている!
チコ スイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。
 
メゾン・ランドゥメンヌ トーキョー

東京都港区麻布台3-1-5 ☎03・5797・7387 7:00~20:30(土・日・祝日~19:30) 不定休

写真・清水奈緒 スタイリスト・中根美和子 文・chico