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FOOD NEWS vol.104 犬養裕美子の今日、どこで何、食べる? 『Sincère(シンシア)』の前菜とデセール

FOOD NEWS
  • RESTAURANT _ 犬養裕美子
  • GIFT _ 真野知子
  • SWEETS _ chico
  • NEW STANDARD _ 平野紗季子
vol.104
犬養裕美子の今日、どこで何、食べる?
『Sincère(シンシア)』の前菜とデセール
〈シンシア〉¥9,600(+税、サービス料)8皿のコースより。新作「ヴィ・ド・レギューム」のガラスの器の中には木片に混ざってキノコのサブレが隠れている。デセールは液体窒素で凍らせたフランボワーズの冷凍粉末をかけてできあがり。
〈シンシア〉¥9,600(+税、サービス料)8皿のコースより。新作「ヴィ・ド・レギューム」のガラスの器の中には木片に混ざってキノコのサブレが隠れている。デセールは液体窒素で凍らせたフランボワーズの冷凍粉末をかけてできあがり。
 
4月12日オープンなのに、もう2か月先までディナーは満席とか。「ありがたいことです!」と感無量の石井真介シェフ。6年間シェフを務めた渋谷松濤の『バカール』がクローズして1年。ファンにとっても、ようやくこの日が来た! 感じ。その期待に応えるのが、最新作で構成された〈シンシア〉コースだ。メニュー8皿が洋と和、甘と辛などコントラストを見せながら“つながる”をテーマに展開していく。名作「バーニャカウダ」の進化形「ヴィ・ド・レギューム」(野菜の一生)は、ガラスの器に氷を敷き、10数種類の野菜が盛られてくる。コーンスプラウト、フェンネルの芽など小さな野菜と、ガラスの器の中に木片で土を表現。「大地から栄養を吸い上げて育つ野菜が、また土に帰る。その自然の循環を表現しています」、濃厚な蟹味噌ソースは変わらないおいしさだけど、より繊細な味や香りに満たされた一皿に。また、パティシエの大山恵介氏をスタッフに迎え、デザートも客席で最後の盛り付けを仕上げ、出来立てを楽しめる。「要望も多いので蟹味噌のソースのバーニャカウダや、ウズラのロースト、〆のリゾット、スフレなど〈バカール〉コースも7月にスタート予定です」。新しい形のランチブッフェも5月中に登場するそう!
いぬかい・ゆみこ レストランジャーナリスト。東京を中心に、国内外の食文化、レストラン事情をレポート。
 
SincèreSincère
東京都渋谷区千駄ヶ谷3-7-13  原宿東急アパートメントB1 ☎03・6804・2006 11:30~13:30LO(火~土曜、要問い合わせ)、18:00~21:00LO 第1・3月曜休


写真・清水奈緒 取材、文・犬養裕美子