FOOD NEWS vol.72 犬養裕美子の今日、どこで何、食べる? 『& éclé(アンドエクレ)』のクーリシャス
![FOOD NEWS](https://img.magazineworld.jp/2015/05/food_news_ttl.png)
- RESTAURANT _ 犬養裕美子
- GIFT _ 真野知子
- SWEETS _ chico
- NEW STANDARD _ 平野紗季子
vol.72
犬養裕美子の今日、どこで何、食べる?
『& éclé(アンドエクレ)』のクーリシャス
![手前・黒米&イカとアロマティックハーブwithたまねぎクーリのランチセット¥1,600 奥・ポルチーニ風味の玄米&チキンブレストwith舞茸クーリのランチセット¥1,400 白米は滋賀県産。白米だけでなく、黒米、赤米、玄米、雑穀、タイ米などのクーリシャスも。](https://img.magazineworld.jp/2015/09/an1971-food-700x490.jpg)
流線型の器の上をよ〜く見てみて。粒粒しているのは、お米そのまわりにはさまざまな色の野菜をソース状にしたクーリ。このスタイルをフレンチの技術とアイディアを使った新しいジャンル“クーリシャス”と呼ぶ。考案したのは、在日15年、ホテルのメインダイニングで活躍してきたオリヴィエ ロドリゲスシェフ。「もっと気軽に、フランス料理の楽しさ、おいしさを伝えたい」というシェフの狙いは、日本人の食の基本である“米”でさえも、フレンチのマジックにかかるとまったく別の魅力を味わえるということ。例えば黒米や玄米は、炒めた玉ねぎとチキンブロスで炊く。ここにイカや鶏をトッピングして、玉ねぎや舞茸を液体状に煮詰めたクーリをそれぞれ添える。米、副菜、ソースのパーツを組み合わせるパターン、なんだか“丼もの”に近くない? 日本のかつ丼や親子丼はみんな白飯だけど、シェフはフレンチならではの発想で、米も米の味付けも自由。ちなみに西洋と東洋の一番の違いは? それは酸味の使い方。シェフのクーリや仕上げには、ほんの少しのビネガーや柑橘系の香りが隠されている。“お米の国”に生まれた私たちだからこそ、このクリエイションに拍手を送りたい!
いぬかい・ゆみこ レストランジャーナリスト。東京を中心に、国内外の食文化、レストラン事情をレポート。
![& éclé](https://img.magazineworld.jp/2015/09/an1971-food-shop.jpg)
東京都港区南青山5-5-4 ルーチェ南青山2F ☎03・6712・5018 11:30~14:30LO、18:00~22:00LO 不定休 夜はネオビストロとしてアラカルト中心。クーリシャスも単品で楽しめる。
写真・清水奈緒 取材、文・犬養裕美子