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FOOD NEWS vol.88 犬養裕美子の今日、どこで何、食べる? 『琥珀』の揚げ蒸しパンと紅米を使った本格トンポーローと黒酢の酢豚

FOOD NEWS
  • RESTAURANT _ 犬養裕美子
  • GIFT _ 真野知子
  • SWEETS _ chico
  • NEW STANDARD _ 平野紗季子
vol.88
犬養裕美子の今日、どこで何、食べる?
『琥珀』の揚げ蒸しパンと紅米を使った本格トンポーローと黒酢の酢豚
揚げ蒸しパン1本¥540(ハーフ¥320)、トンポーロー(Mサイズ)¥780、黒酢の酢豚(Mサイズ)¥880。揚げ蒸しパンは数に限りあり。席の予約とともに、揚げ蒸しパンも予約を。料理は一人でも食べ切れるSサイズも用意。値段はすべて税込み。
揚げ蒸しパン1本¥540(ハーフ¥320)、トンポーロー(Mサイズ)¥780、黒酢の酢豚(Mサイズ)¥880。揚げ蒸しパンは数に限りあり。席の予約とともに、揚げ蒸しパンも予約を。料理は一人でも食べ切れるSサイズも用意。値段はすべて税込み。
 

初めて食べた時の衝撃といったら…。甘くて、軽くて、サクッとして、ホワッとして。しかも、こんがりと色づいた表面とは裏腹に、中身は真っ白、きめ細かくもっちり。ひも状の生地が興味深い。自慢じゃないけど1万5000軒を超える店を取材した私が今まで食べたことのないパンが、高田馬場『琥珀』にあったのだ。

中国料理でパンといえば、白い蒸しパン「花巻」がおなじみ。ところが蒸した後、揚げるという、ひと手間かけてまったく別のおいしさに導く。「これは以前に勤めていたホテルで、香港から来ていた点心師に教えてもらったんです」と『琥珀』のオーナーシェフ・斉藤和彦さん。横浜のホテルに8年務めた後、2014年9月高田馬場で独立。私は昨年4月に高田馬場に越して、毎晩のように食べ歩いたが残念ながら、この街ではおいしい料理には出合えないとあきらめかけたところ、こんな切り札を持った店に出合った。神様、ありがとう!

「イーストを使うんですが、細長いロール状の生地を縄のようにまとめて、外側を巻いて、白絞油(しらしめゆ)で揚げます。中に空気が入っているからふっくら膨らむんです」。肉料理のソースをすくうのがおいしい食べ方と教えてもらったが、まずはこれだけで食べてみて。それから肉料理をごゆるりと召し上がれ!

いぬかい・ゆみこ レストランジャーナリスト。東京を中心に、国内外の食文化、レストラン事情をレポート。
 
琥珀琥珀
東京都新宿区高田馬場3-13-3 高田馬場ファミリービル1F ☎03・5937・5906 18:00~翌5:00(4:30LO)木曜休 http://kohaku0824.com


写真・清水奈緒 取材、文・犬養裕美子