マガジンワールド

FOOD NEWS vol.50 chicoのお菓子な宝物。『パティスリー ユウ ササゲ』のアニョー パスカル

FOOD NEWS
  • RESTAURANT _ 犬養裕美子
  • GIFT _ 真野知子
  • SWEETS _ chico
  • NEW STANDARD _ 平野紗季子
vol.50
chicoのお菓子な宝物
『パティスリー ユウ ササゲ』のアニョー パスカル
日替わり、しかもほぼ新作と、シェフの創造力みなぎる「アニョー パスカル」¥1,500(税込み。W14×D5×H12㎝)。手前・カフェ ノワゼット、奥・ショコラ シトロン。今年のイースターは4/5。販売は4/13まで。
日替わり、しかもほぼ新作と、シェフの創造力みなぎる「アニョー パスカル」¥1,500(税込み。W14×D5×H12㎝)。手前・カフェ ノワゼット、奥・ショコラ シトロン。今年のイースターは4/5。販売は4/13まで。
 
イースター菓子といえば卵やウサギ型のものが知られるところ。でもフランス・アルザス地方のお菓子屋では、こんな子羊たちが肩寄せ合って並んでいる。「アニョー パスカル」=復活祭の子羊と呼ばれる焼き菓子だ。なぜ羊かというと、イースターの起源の祭りで羊を食べる習慣があったからとか。日本でもこの数年で、置く店がじわじわ増えてきた。

「フランス菓子の伝統を見直したい思いがあって。アニョーもその試みのひとつでした」と、『パティスリー ユウ ササゲ』の捧雄介シェフ。めくるめく味のバリエーションを見るに、誰よりアニョーを楽しんで作っているんじゃないかと思う。これまでも、スペシャリテのケーキのアニョー版など、イースター前後の2週間ほどで毎年約15種も用意。5年で生んだ羊はアルザスっ子も驚く40種近くになる。新作「ショコラ シトロン」を食べると、薄いレモンの糖衣がパリシャリくずれ、生地はふわり。キュンとはじける酸味に、チョコチップの甘さが心地いい!

ここのアニョーはスマートだけど、店によってはずんぐり体型や毛の流れまでリアルな子羊もいる。アルザスの職人が焼く陶器型から、様々な表情と温もりが醸し出されていて、それもまた愛おしい。

チコ スイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。
 
パティスリー ユウ ササゲ

東京都世田谷区南烏山6-28-13 
☎03・5315・9090 
10:00~19:00 火曜、第2水曜休

写真・清水奈緒 スタイリスト・中根美和子 文・chico