From Editors 1 No. 805 ボクも勝手に、東京BEST 3 DISHES!
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ボクも勝手に、東京BEST 3 DISHES!
江戸川橋に店を構えるうなぎの老舗『石ばし』の開店は11:30。ぴったりに店に着き一番乗り! と思いきやボクより先に紳士がすでに、1人で座っています。お年は50〜60歳くらいでしょうか、じっと文庫を読んでいる。待つこと1時間、輪島塗のお重に入った特上が運ばれてくるやいなや、搔き込む。完食して、サッと店を出る。きっとこれから仕事に行くのだろう。うーん、こんな午後イチの迎え方、カッコいい。
誰もが愛した銀座のカレー『ニューキャッスル』が閉店したのは、たしか去年の夏だったか。今は場所を変え、3代目の若き店主(息子!)が店を継いでいます。ニオイがないのにニンニクたっぷりで体が轟々とアッツくなる、あのルー。オープンから先着10名はルー増し無料だなんて、嬉しい限りじゃないか。
カオマンガイ、というタイの国民食を知ってる? 鶏を茹で、その汁で米を炊き、さらにスープまで。もちろん鶏はプリプリで旨い。チキンとライスの相性の良さを誰よりも知っているのはタイ人かも!? 木場の『プイ』はその専門店で、タイ人の旦那さんと、日本人の奥さんがふたりで切り盛りしている。旦那は自国で修行を積んだ本格派、なのに営業時間が短いぞ! やる気があるのかないのか、でもそのおかげで余計にここのカオマンガイ、食べたくなるじゃないか。ショウガやパクチーやホットペッパーを駆使して、自由に食べるのだ。
今回の東京特集では「EAT UP GUIDE」というメシのページを担当しました。大人気の定例ページ「私のBEST 3 DISHES」も、豪華ゲスト7名を迎え、東京版で展開してます。で、ボクがこの号で取材できたり、リサーチしたりした店の中から勝手に私的3DISHESをやってみたのがこの3軒。いや、もう少しじっくり考えたら入れ替えもあるかな? 肉屋がやってる焼き肉屋とか、魚屋がやってる魚定食の店とか、銀座の激旨シチューとか…。
東京のメシには浪漫が溢れています。100年続く店の伝統も、誰もが唸る新しい味も、東京には同居している。EAT UPしないで、どーするの??
榎本健太(本誌担当編集)
▲ 本誌で紹介している東京メシを一挙にどうぞ! 食べなきゃ損だぞ!