マガジンワールド

日々の中に、“もうひとつの時間”を! From Editors 1 No. 883

From Editors 1

日々の中に、“もうひとつの時間”を!

編集部でダラダラと話していて、「ウィークエンドの特集っていいよね」みたいなライトなノリからスタートした今回の「WEEKEND LIFE CATALOG」ですが、その時に話していたみんなの頭の中にまったく同じように思い浮かんでいたのが、星野道夫の著作『旅をする木』にある「もうひとつの時間」という一編のことです。
きっとこのエッセイが心の中にある人も多いと思います。
 
簡潔に言うと、星野はこんなことを書いています。
僕たちが都会で慌ただしく過ごしているその同じ瞬間に、アラスカの大海原ではクジラがジャンプして海を爆発させていて、北海道の山奥ではヒグマが倒木を乗り越えながら悠然と歩いている。
僕たちが毎日を生きている同じ瞬間に、この世界ではそういうもうひとつの時間が、確実に、ゆったりと流れている。
日々の暮らしの中で、心の片隅にそのことを意識できるかどうか、それは、天と地の差ほど大きい。
 
厳密に言うとちょっと違うのですが、僕らは週末・休日といった休みの時間を、仕事や勉強で慌ただしく過ごす日常に対する「もうひとつの時間」だと思い浮かべました。
休みというものをきちんと作ること、意識することは、やっぱり大事なのかもなと。
 
正直、週末や休日っていうのは誰もが等しく持っているものではないのかもしれませんが、それが1日でも2日でも、半日でも数時間でも、楽しんで過ごせるアイデアをたっぷり集めてカタログにしたのがこの特集です。
マイペースで自由な休みの時間の相棒は自転車だ、ということで第2特集は世界中でスナップをした自転車のページにしました。
今後の週末や休日にすることを考えるときに、ぜひパラパラとめくってください。

榎本健太(本誌担当編集)
 
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これが星野道夫の『旅をする木』。まだ壮大な遠出をする旅は憚られるけれど、近くの山の紅葉や、キャンプ場で見る星空なんかも、次の週末や休日に見たり感じたりできる「もうひとつの時間」。いつか見た壮大なオーロラや地平線・水平線を思い浮かべてみるのもいいかもしれない。
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休みの日の楽しみが料理だ、っていうシティボーイ&シティガールも増えたのでは? 特集では「完璧な朝食」のレシピを7つ、コペンハーゲンのトップクラスのシェフであるフレデリック・ビル・ブラエが考えてくれたので、Book in Bookにしました。ずばり、タマゴの朝ごはんです。


ポパイ No. 883

WEEKEND LIFE CATALOG 僕たちの週末図鑑。

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