ひとり暮らしでも、ではなく、ひとり暮らしだからできること。 From Editors 2 No. 887
From Editors 2
ひとり暮らしでも、ではなく、ひとり暮らしだからできること。
今までは外で人と会うときの服装や髪型にお金を使うことが多かったのが、今はもっぱらインテリアや日用品など、自分の部屋のことに向き合いたい気分。
理想の部屋像を求めて雑誌やインターネットを覗けば、世界中のセンスの良い部屋は見られるけれど、その大半が広くて、物件自体もかっこよくて、名作家具なんかも気取らず置いてあって…いいなあと思うわけですが、ふと、自分の部屋を見ると、ここは狭い賃貸の1R、いわゆるフツーの20代のひとり暮らしの部屋。狭くても、賃貸でも、お金をそこまでかけなくてもできるひとり暮らしの理想の部屋づくりって何だろう?と考えてつくったのが今回の特集の中の「ひとり暮しの手帖」という企画です。
「ひとり暮らしの部屋、その実例と研究。」では、上に述べたような条件下でも居心地の良い空間を作り上げた21人の部屋を、キッチンやベッドなどのコーナー別に大研究。DIYはもはやスタンダードなのかと驚いたり、和室って案外いいなあと思ったり、斬新なアイデアや新しい発見がぎゅっと詰まっています。
そして今回、ひとり暮らしのインテリアの相談にのってくれたのはスタイリストの大先輩・岡尾美代子さん。「はじめは何もなくても、インテリアは自分の好きなものが見つかった時に買えば良いですよ」という岡尾さんの言葉に、私自身も自分の理想の部屋づくりをじっくりと考えるきっかけとなりました。といいつつ、岡尾さんに選んでもらったインテリアや日用品はどれも本当に可愛くて、撮影中は「欲しい!」の声連呼でした。
他にも、〈無印良品〉や〈イケア〉でいいものを探したり、部屋で使いたい香りアイテムを実際に嗅いで調査したり、いいお店を厳選した125軒のインテリアショップリストでは、オンラインショッピング可能なお店も豊富に紹介しています。
最後に、この企画を作って思ったのは、ひとり暮らしの生活は制限されたものではなく、自分の為だけの好きな空間を作れる可能性に満ちているということ。ひとり暮らしの人も、そうでない人も、自宅でのんびりと理想の部屋づくりを考えるときのお供になるような1冊になると嬉しいです。