マガジンワールド

読書スイッチ、どこにあるんだろう。 From Editors 2 No. 880

From Editors 2

読書スイッチ、どこにあるんだろう。

動画が気軽に楽しめるせいで読書離れしていたのですが、好きな本について語る人たちを目の当たりにして、読書スイッチが久しぶりに入りました。
ラッパーの田我流さんが車谷長吉の『赤目四十八瀧心中未遂』の感想として「暗黒を見に纏った人間の心の中が覗けます」と語るのを聞き、守備範囲に入っていなかったこの本を読みたくなったり、レディ・ガガがリルケの言葉をタトゥーにしているのを知り、どれだけ面白いんだ! と初めてリルケに興味が湧いたり。
自分が求めていたのはベストセラーや名著などではなく、誰かが偏愛している本だったようです。他にも、世界文学を集めまくっている福岡のカフェ『ajiro』やポストモダン文学マニアの映画監督、アレックス・ロス・ペリーの話など、この特集には読書スイッチを押してくれる記事がたくさん詰まっています。読書家の人は放っておいても本を読むと思いますが、自分のように「本は好きだけど、まぁ、とりあえず今はいいか」と思っている人たちが「今年の夏は本と向き合ってみるか」という気分になる一冊になっています!

宮本賢(本誌担当編集)
 
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巻頭ファッションページは文庫本をポケットに入れて1日中読書をする男の子を撮影。どこでも本を読んでしまう人を見ると、読書スイッチが入るかも。
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話し上手な7人に3冊の愛読書を紹介してもらった『夏に読みたい本』では、俳優の柄本佑さんが登場。「もはや読もなくてもいいかも」と思うくらいあらすじと読みどころを話してくれたが、それだけ熱量を持って話せるということはよっぽど面白いんだと気がつき、結局、自分で読みたくなった。


ポパイ No. 880

ポパイの読書案内。

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