From Editors 2 No. 828 ライアン・マッギンリーのワンルームには、多くのアートピースとバスタブがありました。
From Editors 2
ライアン・マッギンリーのワンルームには、
多くのアートピースとバスタブがありました。
忙しい時は散らかってしまい、清々しい気分の時にはキレイに整っている。部屋というのは良くも悪くも己を映す鏡だと思います。インテリア選びも同じはずですが、知識がなければ理想の部屋を思い描くことは難しい。そこで今号はソファやテーブル、照明、本棚、あるいはオーディオまで、いま欲しい家具はどんなものなのかを考えて提案する一冊となりました。とはいえです。こんな部屋に住みたいんだと思えるモデルケースもやっぱり見てみたい。キレイだろうが汚かろうが、自分らしい部屋の見本ってやつを……。本特集とは関係ありませんが、ライムスターのMummy-Dさんが「WELCOM2MYROOM」という曲で歌った自宅は「壁にレコード 床にレコード 廊下にレコード レコード レコード レコード レコード レコード レコードこれがMr. Drunkのラボラトリー 遠慮せずに腰掛けてくれ そのレコ箱に」という様子でした。レコードしかない部屋ってのも個性全開ですが、ほぼアートピースしかないライアン・マッギンリーのお部屋は今回の特集でぜひ見ていただきたい。ワンルームに所狭しと並ぶアートピース、なぜか窓際にバスタブ……。「ニューヨークの街より、ニューヨーカーの部屋が見たい。」ページでは、写真家のライアン・マッギンリーにピーター・サザーランド、〈エンジニアド ガーメンツ〉デザイナーの鈴木大器さん、ファッションコンサルタントのモデカイ・ルビンスタインに部屋を見せてもらいました。狭くて高いニューヨークの住宅事情の中でも、見事に彼らの個性が出るお部屋ばかり。他にも「こんな住み方あったんだ。」ページでは、ロンドンで船に暮らす人がいたり、ニューヨークではベッドとキーボートとPCしかない、そんな部屋もありました。部屋には人となりが出るもんだなとあらためて思った今回でしたが、皆さんにとっても、どんなインテリアが欲しいのか、どんな部屋に住みたいのか? 本特集が考えるきっかけになれば幸いです。
矢野一斗(本誌担当編集)