マガジンワールド

部屋になくてはならないものってなんだろう? From Editors 1 No. 875

From Editors 1

部屋になくてはならないものってなんだろう?

僕の2020年は、部屋の大掃除から始まりました。というのも、昨年から取材を進めていた、この「部屋とシティボーイ」特集で世界各地の洒落た部屋を見るつれ、忙しさにかまけてちらかり放題となっていた我が家がたいそうみすぼらしく感じてしまったわけで……。「一年の計は正月にあり」ということもあって、たとえ現状の部屋だったとしても、いかに素敵に快適に生きるか、そんなことを思い、行動に起こしたというわけです。とはいえ、もちろん特集に登場する部屋に敵うような結果には至っていませんが……。意識することからすべては始まる、と信じて。

毎年恒例の部屋特集ではありますが、今回特に意識したのは「MY FAVORITE」。ショールームのような名作に囲まれただけの空間ではなく、“好き”を突き詰めた部屋には好感が持てるし、「部屋は人なり」を如実に表すと思ったからです。そんなことを主眼に探した「世界の部屋」という巻頭企画では、世界9都市13人の部屋を訪ねました。狭い部屋も広い部屋もありましたが、僕らがいいなと思ったこれらの部屋に共通しているのは、「なくてはならないものが、ちゃんとある」ということ。長年の念願叶ってお邪魔したクリストフ・ルメールさんの部屋(世界初公開!)にも、NYの狭いアパートに住む若きシェフの部屋にも、思いも寄らず自宅に招いてくれたマーク・ニューソンさんの部屋にも、それぞれ趣向は異なれど、「なくてはならないもの」がちゃんとありました。自分にとってなくてはならないものってなんだろう? それを考えることから、いい部屋づくりは始まるのかもしれませんね。

世界各地の洒落た部屋とそこに住むシティボーイたちの暮らしむきにはじまり、ミケーレ・デ・ルッキ、ブルレック兄弟といった著名なインテリアデザイナーが棚やデスクに置いている物、部屋になくてはならない猫、そして花と花瓶、読書に最適な椅子、シンプルな朝食レシピまで、部屋に何を置き、部屋で何をして過ごすかについて徹底して考え抜いた今年の部屋特集。僕もこの特集を通じて、学んだレシピを元に、学生時代以来とんとやっていなかった料理をしてみました。目玉焼きを焼くときは油を多めに、トマトソースにクミンシードを手で潰して入れる。ちょっとしたことですが、それが大きな違いになる。部屋づくりも、そんなちょっとしたことから。

角田貴宏(本誌担当編集)
 
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神田『The Blind Donkey』のシェフ、原川慎一郎さんに教えてもらったシンプル朝食レシピのうち、一番簡単だったアボカドトースト。見劣りはしますが、ちゃんと美味しくできました。5分もあればできると思うと、これを習慣づけるのも部屋を見直すきっかけに?
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朝寝ぼけた状態で手に取る器は自分の一番好きな器なんじゃないか? という希望的観測のもと、朝食と器について聞く企画も。僕の場合は、坂本創さんのスリップウェア。原川さんレシピの「ウエボスランチェロス」を作ってのせてみました。



ポパイ No. 875

部屋とシティボーイ。

860円 — 2020.02.07電子版あり
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