From Editors 2 No. 833 真夏のジャズと落語へのお誘い。
From Editors 2
真夏のジャズと落語へのお誘い。
今年の夏も暑い。何もする気が起こらない。でもね、ぼんやりしていたら、あっという間に過ぎてしまう。今年の夏は1度きりしかないんだよ! 9月も半ばを過ぎたときに、夏の“手応え”が1つもなかったら寂しいじゃないか! という熱い気持ちも若干ありつつ、この夏、ポパイは“ジャズと落語”を始めることにしました。実は、この2つが体に入ることで「“洒落た大人”に近づけるはず」という想いがあって、ずっと気になっていたのだ。気になっていながら、そのままにしておくのは、やっぱり居心地が悪い。なにより、ジャズと落語を始めるのに夏ほど相応しい季節はない!
まず、涼しい部屋で日がなジャズや落語を聴く気持ち良さは言わずもがな。街に出ても、ジャズと落語に心地よく浸ることができる。例えば、土曜日の新宿。夕暮れ時に出掛け、植草甚一も常連だったジャズ喫茶『DUG』で、アイスコーヒーを飲みながら1〜2時間ほど過ごす。そして、伊勢丹からほど近い『新宿末廣亭』へ。21時半から始まる深夜寄席で軽快に落語を楽しんで午後23時頃。そこから、歌舞伎町のジャズ喫茶『ナルシス』に行って、終電までもうひとジャズ。こんな“真夏の夜のジャズと落語”なんてどうだろう。
馴染みの街のそこかしこに、目をこらせばジャズと落語を楽しめる場所がたくさんある。涼を取りながら、ジャズと落語に耳を傾けてみよう。ウンチクよりも“体感”としてのジャズと落語。今号のポパイを読んで、“新しい世界”の扉を開けてみようよ。まだ僕らも入り口付近をうろうろしてます。みんな、待ってるよ!
山口淳(本誌担当編集)