こりゃあ、興味深い食べ物だ。 From Editors 1 No. 857
From Editors 1
こりゃあ、興味深い食べ物だ。
不思議なことに、この特集の話をするといろんな人に「ハンバーガー特集、またやるんですね!」と言われることが多かったのです。いやかなり久しぶりだぞ、むしろ最後に取り上げたのはいつかわからないぞ、なんでだろうと考えてみたところ、これまでカレー、ホットドッグ、ピザ、スパゲッティ、ドーナツなど、男の子の好きそうな(そして太りそうな)ものは、たいがい制覇してきていたわけで、なるほどそういうものの延長にハンバーガーってあるよね、たしかに男の子は好きだよね、と合点がいった次第です。
さて、そのハンバーガー。時折無性に食べたくなって行くマクドナルドくらいしか日常的には縁のなかった自分(フィレオフィッシュ派)が、噂は聞きつつもなかなか寄ることのなかった都内のバーガーショップを巡ることから始めてみれば、なかなかに興味深い食べ物で、まず見た目は正直どれも似ているけど、味がぜんぜん違う。わかりやすいのはパティ(肉)とバンズ(パン)ですが、何をトッピングするかでも違うし、テイクアウトするかお店で食べるかでも、また違う。
その他、オープンタイプのハンバーガーをフォークとナイフで食べるのは意外と難しい、付け合わせのポテトをおいしいからと全部食べると昼なのに1日の食事が終わってしまったかのような満腹感がやってくる、パン屋さんのバーガーが侮れない……などの発見を経て辿り着いたのは、ハンバーガー食べ比べるのも楽しいぞ、という標語のような事実。
東京の有名店&新店はもちろん、ハワイや函館、九州、群馬に仙台と、うまいバーガーを求めていろんな場所に行ってみた本特集。夏休み後半戦を何に使うか迷っているなら、バーガーに捧げてみるってのはどうですか? というか、バーガーを旅の目的にするかどうかは別として、旅先にうまいバーガーがあるってよくないですか? ……と少々押し売りが過ぎましたが、そういえば最近ハンバーガー食べてなかったな、久しぶりにおいしいところに行ってみたいな、という人にこそ手にとってもらえたら嬉しいです。
米山正樹(本誌担当編集)